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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百四十九話 アニュー=リターン
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人間なんだ」
「人間・・・・・・」
「イノベイターとかそういうのは関係ないんだよ」
ロックオンはこのことが確かにわかっていた。
「ロンド=ベルを見ろ。色々な奴がいるな」
「ええ」
これはロンド=ベルにいればすぐにわかることだった。
「御前もそういった連中と同じなんだよ。人間なんだよ」
「私が。人間・・・・・・」
「心さえ人間ならそれで人間なんだ」
はっきりと言い切ったのだった。
「だから御前は人間なんだ。俺と同じなんだ」
「私も貴方と・・・・・・」
「だから来い」
また言った。
「俺と一緒に帰って来い。一緒にロンド=ベルに帰るんだ」
「・・・・・・・・・」
「そんなコクピット空けろ。そして来るんだ」
「私は・・・・・・私は」
「来い!」
言葉が強くなった。
「俺のところにだ。来るんだ」
「行けない」
しかしだった。アニューは首を横に振った。
「私は。行けないから」
「御前が行けないのなら」
何とここで。ロックオンは動いた。コクピットから離れたのだった。
そしてアニューのコクピットを空けたのだった。そうして中にいる彼女を出して。自分の腕の中に抱いてみせたのであった。
「えっ・・・・・・」
「御前が行けなかったら俺が引っ張ってやる!」
そして言うのだった。
「俺がだ!こうして引っ張ってやる!」
「ロックオン・・・・・・」
「だから帰って来い!俺の中に!」
その言葉は変わらなかった。
「それが嫌なら今すぐに俺の腕を振り解け!いいな!」
「そんなこと・・・・・・」
振り解こうとだった。しなかった。できなかった。
「できたら。私だって・・・・・・」
「できないのか?」
「貴方が嫌いだったらできたわ」
それだったらである。
「けれど。今の私は」
「できないのかよ」
「できないわ。だから」
「なら来い」
彼は言った。
「俺のところに。ずっと一緒だ」
「ロックオン・・・・・・」
最早拒めなかった。今の彼女は。
ただそっと彼のその胸に寄り添うだけだった。今出来るのはそれだけだった。
ロックオンはそのまま刹那達のところに戻る。彼等はまだ戦闘を行っていた。
その中で、であった。刹那が彼に問うたのだった。
「どうだった」
「何もできなけりゃ帰ってたさ」
こう返すロックオンだった。
「それでわかるな」
「わかった。では帰るぞ」
「ああ、それじゃあな」
「恋ってのはな。実るものなんだよ」
ここでこう言ったのはパトリックだった。
「それじゃあな」
「ああ、帰るか」
ロックオンがそれに応えた。こうして彼等は帰るのだった。帰り際に追いすがろうとするアリー達を刹那がその巨大な剣を振るって退ける。その隙に撤退した。
「それで王子様は目出度くお姫様をってわけね」
「ええ
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