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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百四十八話 刹那の記憶
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ールとおでんがある。おでんの具はこんにゃくにゆで卵、それに筋肉とはんぺんであった。
「こんなのは」
「そうか」
「けれど楽しい」
ルイスはこうも言った。
「こういうのも」
「そう思ってね」
沙慈はじっと彼女を見ていた。
「だから連れて来たんだ」
「私が少しでも笑えるように」
ルイスも言ってきた。
「どうかな。それで」
「楽しい」
こう答えるルイスだった。
「こうして皆と一緒にいられるのが」
「そう。それなら」
「けれど」
だがその声は笑ったものではなかった。沈んだままだった。
「私は今は」
「まだ笑えないんだね」
「御免なさい」
こう言うのである。
「今はとても。だから」
「そう。それだったらね」
沙慈はその彼女の言葉を受けて言葉を返した。
「これからでいいんじゃないかな」
「これから」
「僕だって戦いたくないよ」
彼の本音をここで話した。
「けれど今はね。それよりも」
「戦うの。戦いたくなくても」
「それが僕のやらなくちゃいけないことだと思っているから」
だからだというのである。
「考えてソレスタルビーイングに志願してそのうえでここに来たけれど」
「貴方も志願したの」
「うん」
こうルイスに答える。
「そうだったんだ。君もだったね」
「私は他に行く場所がなかったから」
だからだというのだった。
「沙慈はソレスタルに入ったのは」
「姉さんがいなくなって。皆が戦うのを見て」
己の事情を話すのだった。
「それでソエスタルビーイングの人達が街で連邦軍と一緒に戦っているのを見てね」
「いつものことだ」
こう返したのは刹那だった。
「俺達にとってはな」
「そのいつものことで決めたんだ」
今度は刹那に述べていた。
「僕はね」
「そうか」
「そして僕は今ここにいる」
また言うのであった。
「君と出会えるなんて思わなかったけれどね」
「私も」
ルイスにしろそうだったのだ。
「まさかここで会えるなんて」
「しかも同じロンド=ベルでね」
「こうして貴方と会えたのは運命かしら」
「そうかも知れないね。だったら」
「私やってみるわ」
静かに言うのだった。今は。
「何時かまた笑えるように」
「していこう」
こんな話をする二人だった。二人も今を生きてこれからを見ているのであった。
そしてロックオンとアニューもまた二人でいた。二人で静かにウイスキーを飲みながら話をしていた。一緒にあるのは胡桃とチーズだった。
「私こんなのははじめて」
「そうか。はじめてか」
「ええ。こうして皆で飲んだりするのは」
「ここに来るまでそういうのはなかったんだな」
「なかったわ」
静かに言うアニューだった。
「こんなことは」
「そうだったのか」
「だから。不思議な感
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