第百四十六話 メメントモリ
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「神だから何をしてもいい」
「そういうことなのね」
「それか」
「そうだ。自分達は世界を治める存在だ」
刹那はさらに言ってきた。
「そう考えているのだ」
「おい、一言で言ってやろうか?」
甲児が忌々しげな顔で出て来て刹那に言ってきた。
「それに対する感想な」
「どういったものだ?」
「馬鹿じゃねえのか?」
これだった。
「馬鹿じゃねえのか、あいつ等」
「それか」
「そうだよ、そんな奴は俺も今まで散々見てきたさ」
彼は言うのだった。
「けれどな。どいつもこいつもな」
「消えたか」
「無様なもんだったぜ」
吐き捨てるような言葉だった。
「これもどいつもこいつもな」
「そうか。それならイノベイター達も」
「同じだな」
「そういうことだね」
刹那のその言葉に頷いたのは沙慈だった。
「結局他人を見下しているだけだと何にもならないよ」
「奴等が神というのなら」
今度は大介が言う。
「僕達はその神を倒す。それだけだ」
「一つ言っておく」
ゼンガーの言葉には力が入っていた。
「俺の剣は神をも倒す」
「神をか」
「そうだ。かつて神を断った」
ガンエデンとの戦いのことも話した。
「その時と同じだ。断ち切る」
「よし、それでは俺もそうする」
刹那は今のゼンガーの言葉を受けてさらに述べた。
「神を倒す」
「そうだね。じゃあ刹那」
「ああ」
「行こう」
沙慈も同じ考えであった。
「神を倒しにね」
彼の表情も引き締まったものだった。その顔で言うのだった。今の戦いの意味を。
第百四十六話完
2009・9・3
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