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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百四十三話 義兄弟
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茶がいいわ」
彼女はそれがいいと答えた。
「それとお菓子よね」
「ああ。そっちは随分とあるぜ」
笑ってルナに告げるのであった。
「じゃあ楽しくやるか」
「あんたと私で?」
「駄目か?」
またルナに問うのであった。
「それじゃあよ。嫌なら別にいいんだけれどよ」
「いいわ」
しかしルナは微笑んでこう答えるのだった。
「それじゃあね。一緒にね」
「ああ、行こうぜ」
「ええ」
二人は笑顔で廊下から姿を消した。そうして二人になるのだった。エレベーターではミヅキとレイヴンが二人並んで一緒に立っていた。
「最後ね」
「そうだな」
「少なくともゼラバイアとの戦いはね」
それは最後だというのである。
「もっともこれで本当に最後になるかも知れないけれど」
「覚悟はしている」
これがレイヴンの返答であった。
「そうなってもな」
「後悔はしないというのね」
「私はあの人と共に行く」
だからだというのである。
「後悔はしない」
「絶対になのね」
「絶対にだ」
レイヴンの言葉は変わらない。
「だからだ。私は行く」
「わかったわ」
微笑んでレイヴンの言葉を受けるミヅキだった。
「じゃあ私も」
「頼んだわ」
ここではこう言うレイヴンだった。そしてエレベーターが今止まった。するとレイヴンはすっと前に動いてエレベーターから出るのであった。
「それじゃあ」
「不器用ね」
ミヅキはその背を見て呟く。
「昔からだけれど」
微笑んでの言葉だったがレイヴンは答えなかった。そうしてそのままエレベーターを後にして何処かへと向かい姿を消してしまったのであった。
宇宙に出たその日はゼラバイアの動きはなかった。警戒は怠っていなかったが至って平和であった。
「ゼラバイアは?」
「いや」
「何処にも」
実際にこうしたやり取りがあった。
「見当たらないな」
「一機もね」
「おかしいわね」
それを聞いたミネバが怪訝な顔で呟いた。
「プレッシャーは感じるのに」
「ミネバ様もですか」
「やはり」
今の彼女の言葉に傍にいたランスとニーが応える。
「それは私もです」
「はっきりと感じます」
「何か歪んだ邪なプレッシャー」
言うミネバの顔は曇っていた。
「それをはっきりと感じるわ」
「その通りです。間違いなくいます」
感じているのはイリアも同じであった。
「あの男、ヒューギ=ゼラバイアは」
「ええ」
「間違いなくこの近くにいます」
それははっきりと感じ取っているのだった。
「ですが姿は」
「まだ見せてこないのね」
「姿を見せたその時こそなのですが」
こう述べて暗い顔にもなるイリアだった。
「ですが今は」
「焦ったら負けなのはわかっているけれど」
ミネバもそれがわかるようになってきていた。

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