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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百四十三話 義兄弟
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れが言いたかったのよね」
「・・・・・・・・・」
斗牙は今は何も言わなかった。ただ無言でこくりと頷くだけだった。
「そう。やっぱり」
「君にはサンドマンがいる」
彼はここであらたに口を開いた。
「御免、それを言いたかったけれど」
「私には御父様がいる」
リィルはここでまた言った。
「それがわかって」
「わかって?」
「今はとても嬉しいわ」
見れば笑顔になっていた。
「一人じゃないってわかったから」
「そうだったんだ」
「ええ。私は一人じゃない」
笑顔での言葉がまた出される。
「それに斗牙も傍にいてくれているから」
「僕はずっとリィルの傍にいるよ」
見れば斗牙もまた笑顔になっていた。
「前に言ったよね」
「ええ」
「リィルは僕が守るって」
彼もまた笑顔になっていた。
「言ったよね、前に」
「ええ」
「だから。ずっと傍にいるよ」
だからだというのである。
「僕はリィルの傍にね」
「有り難う」
今度は静かに微笑むリィルであった。
「それじゃあ。私も」
「これが最後の戦いになるかも知れないけれど」
その覚悟はあるのだった。
「それでもね。傍にいるよ」
「有り難う」
二人は今その絆を感じ合っていた。それを廊下の陰から見ているのはルナだった。彼女はそんな二人を見ながら寂しい顔をしていた。
「おい」
その彼女に声をかけてきたのはエイジであった。後ろから声をかけてきたのだ。
「どうしたんだよ」
「どうしたんだよって?」
「そんなところにいてよ」
こう声をかけてきたのである。
「何かあったのかよ」
「別に」
その質問にはぷい、と顔を背けるルナであった。
「何もないわよ」
「そうかよ。何もないのかよ」
「そうよ。なにわ」
「だったらいいけれどな」
「今二人は一緒にいるけれど」
ルナはそう言いながらまた斗牙達を見るのだった。
「二人はもう」
「ああ、そうだな」
エイジもここで彼等を見るのであった。
「一緒にいるよな」
「そうね。一緒にいるわね」
また言うルナだった。
「斗牙はリィルと」
「おいルナ」
エイジはそのルナに声をかけた。落ち込もうとしている彼女に。
「てっきり震えてるんじゃないかって思ってたけれどよ」
「そんなわけないじゃない」
ルナはそれは少し怒った顔になって否定した。
「私だってずっと戦ってきたんだしね」
「そうか。じゃあ平気だな」
「そうよ」
ややムキになってまたエイジに返す。
「これ位ね」
「じゃあ行くぜ」
また言うエイジだった。
「飲みにな。流石に出撃が近いかも知れないから酒は駄目だけれどな」
「じゃあ何があるの?」
「ジュースかサイダーか」
そういったものだというのである。
「烏龍茶か。何がいいんだよ」
「紅
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