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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百四十二話 絶望と復活  
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            エイジの予想通り斗牙はタスマニアの市街にいた。中心都市であるホバートにだ。
彼はそこの路地裏で倒れるようにして座っていた。片足を投げ出しそのうえで。
傍に野良犬が来ても見向きもしない。目が完全に死んでいた。何も言葉を出そうともしないのだった。
そしてグラヴィゴラスでもサンドマンを探して。皆大慌てであった。
「いた?」
「いいえ」
「こっちには」
メイド達が必死に彼を探していた。
「おられなかったわ」
「じゃあ何処に?」
「こっちに行ってみましょう」
彼女達はサンドマンを必死に探していた。彼の捜索もまたタスマニア中で行われていた。だがそれと同時にグラヴィゴラスの中でもそれが行われていたのだ。
その中でレイヴンはある部屋に入った。そこは誰も入ってはならないとされている塔にある一室であった。彼はそこの部屋の中に入ったのである。
そこはごく普通の部屋だった。プライベートルームのようである。そこに入るといた。
「やはりここでしたか」
「ここには誰も入ってはならない筈だが」
「状況が状況ですので」
そこにはサンドマンがいた。彼は窓の縁に座りそこからぼんやりと外を眺めている。彼にしては非常に珍しい姿であった。
「ですから」
「私はもう」
ここでサンドマンは外を眺めたまま言うのだった。
「もう戦うことはない」
「何故ですか」
レイヴンはその彼に対して問うた、
「何故そのようなことを仰るのですか」
「エイナが死んだ」
まずはこのことを言うのだった。
「もう戻っては来ない」
「確かにエイナは死にました」
レイヴンもまたそうだと思っていた。エイナのことは。
「ですが戦いです」
「戦いか」
「そうえす。戦いならば当然です」
こう主張するのだった。
「誰かが死ぬのは」
「義兄さんがやった」
サンドマンはここで義兄のことを話に出してきた。
「義兄さんが」
「御義兄様がですか」
「私を狙ってそのうえでのことだ」
「あの方のことは私も聞きましたが」
「それにより誰かが犠牲になる」
サンドマンが言うのはこのことだった。
「それはもう」
「耐えられないというのですか」
「私の為に誰かが死ぬのなら」
サンドマンの言葉は続く。
「それ位なら」
「どうされるというのですか」
「私は戦いを止める」
これが彼の考えであった。
「最早それで」
「馬鹿な」
レイヴンは今のサンドマンの言葉を否定しようとした。
「そのようなことをしても何も」
「何にもならないというのか」
「そうです。私達が何の為に戦っているのか」
レイヴンもまた言うのだった。
「そして貴方は何の為に戦っているのか」
「私が何の為に」
「そうです。何の為に戦っているのか」
レイヴンの言葉もまた何時にな
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