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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百四十一話 失われた女神
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彼を怒鳴ったのはエイジだった。
「御前自分が何をやったのかわかってるのか!」
「何かって?」
「今リィルはどんな状態だ!」
そこから話すエイジだった。
「とてもそんな話を聞ける状態じゃねえだろ。怪我して気力が落ちてるんだぞ!」
「それはそうだけれど」
「そうだけれどじゃねえ!」
エイジはまた怒鳴った。
「そんなこと言ったからリィルはふらふらになってな!」
「それで?」
「川に落ちてもうすぐで溺れるところだったんだ!」
自分が濡れているのは気にも留めていなかった。
「御前がそんなこと言ってふらふらになったせいでな!」
「僕のせいでって」
「ちょっとはリィルのことも考えろ!」
「ちょ、ちょっとエイジ」
「落ち着け。なっ」
皆あまりにも怒るエイジを止めに入った。
「もう少し気を鎮めて」
「斗牙だって悪気があってやったわけじゃないし」
「そんなことはわかってるんだよ」
エイジは忌々しげに皆に返した。自分を止めている皆に。
「けれどな。悪気がないのが問題なんだよ」
「悪気が?」
「何でこいつは他の奴のことがわからねえんだ」
斗牙を見据えて、いや睨んでさえいた。
「他の人間の心がよ。わからねえんだよ」
「心・・・・・・」
「わかっていなきゃならねえんだよ」
戸惑った顔になる斗牙にさらに言うエイジだった。
「誰にも教えられてなかったのかよ」
「まあエイジ」
ジュリイはあえて優しい声を彼にかけた。
「リィルちゃんをベッドにまで運ぼう」
「そうだ」
謙作も言う。
「ここはな。皆でな」
「ああ」
そしてエイジも彼等の優しさに頷くのだった。
「わかったぜ。それじゃあな」
「斗牙、御前も今は休んでくれ」
闘志也は彼に優しい言葉をかけた。
「いいな。今はな」
「今はって」
「いいんだ」
あえて厳しいことは言わないのだった。
「御前も悪くないんだからな」
「僕が。悪い」
だが斗牙の心にはこう残った。
「何が悪いんだ。僕には」
リィルは再び休息が必要になった。グランナイツは五人で動くしかなくなった。しかもそれだけではなくなっていた。
「まずいことになったな」
「そうですね」
キラがアムロの言葉に応えていた。
「斗牙君があれから」
「あのままでは満足に戦えない」
アムロはこう断言した。
「そして司令塔の斗牙があのままだと」
「グラヴィオンもですか」
「そうだ。今の彼等は非常に危険だ」
アムロは実際に危惧する言葉さえ出した。
「これ以上酷いことになることも考えられる」
「そうですね。確かに」
そしてキラもその可能性を否定できなかった。
「このままだと」
「だが。俺達には何もできない」
「おい、またそりゃ随分と冷たいな」
カイが今のアムロの言葉を聞いて言ってき
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