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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百四十一話 失われた女神
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グローバルがここで叫んだ。
「今ここで狙われてはひとたまりもない!」
「すぐに援軍を!」
クローディアが提案する。
「向けましょう。誰か!」
「俺が行きます!」
マリンが名乗りをあげた。
「バルディオスの移動なら!」
「よし、頼む」
グローバルはマリンのその申し出を受けて応えた。
「すぐにだ。向かってくれ」
「はい!」
「行くぜマリン」
「時間がない」
ジャックと北斗はもう顔を強張らせていた。
「一瞬を争うからな」
「もうな」
「いえ、これは」
今そのバルディオスが向かおうとしたところで。ジェミーが暗い声を出した。
「もう。グラヴィオンに攻撃が」
「まだ間に合う!」
それでも叫ぶマリンだった。
「行かないで何か言うより行ってどうするかだ!」
「そ、そうね」
マリンの今の言葉にはとするジェミーだった。
「それじゃあ」
「行くぞ皆!」
「よし!」
「行こう!」
今バルディオスは瞬時にグラヴィオンの傍に移動しようとする。しかしそれは残念だが間に合いそうになかった。グラヴィオンに既に無数の敵のミサイルやビームが向かおうとしていた。
「いかん!」
それを見てサンドマンも叫ぶ。
「すぐに弾幕を張れ!グラヴィオンを護るのだ」
「無理です!」
しかしコリニアがこう答えてきた。
「間に合いません。もう」
「ならばグラヴィゴラスを前に出すのだ」
サンドマンはそれでも諦めなかった。
「そしてグラヴィオンの盾となる。いいな」
「いえ、それも間に合いません」
今の彼の言葉にはレイヴンが答えた。
「最早。グラヴィオンは」
「くっ、それでは」
「そんな、エイジ様」
「斗牙様」
テセラとチュクルが苦しい声を漏らす。
「せめて脱出して下さい」
「さもないと」
最早絶望かと思われた。今まさにグラヴィオンに敵の無数の攻撃が炸裂しようとしていた。それだけの攻撃を受ければさしものグラヴィオンも無事では済まない。しかしこの時だった。
「私が!」
「何っ!?」
「エイナ!」
エイナの機体が分離した。エイジと斗牙はそれを見て思わず叫んだ。
「何をする気だ!」
「エイナ、下がるんだ!」
「いえ、私は約束しました」
だがエイナは二人に、特に斗牙に対して言うのだった。
「斗牙様を御護りすると」
「僕を」
「だからです」
その顔は微笑んでさえいた。
「ですから。今ここで!」
「待つんだエイナ!」
斗牙は敵のその無数の攻撃の前に出たエイナを必死に呼び止める。
「それだけの攻撃を受けたら君は」
「大丈夫です」
また斗牙に対して微笑むエイナだった。
「私は必ず帰ってきます。ですから」
「そんなこと起こる筈がないよ!」
今のエイナの言葉を信じられなかったのは彼だけではなかった。

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