第百四十話 斗牙の判断
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ていた。
「果たして誰が作ったのかだな」
「はい、私です」
黒のワンピースの水着のレオナが出て来た。
「私が作りました」
「むっ、御主がか」
「このソースを作ったのか」
「いやあ、大変だったよ」
ここでタスクも出て来た。
「何せよ。レオナの好みの味だったらよ」
「まずいからな」
「それが問題だからな」
カットナルもケルナグールもこのことはよくわかっていた。レオナは彼女が美味いと思う味付けをすると他の者にとっては逆になってしまうのである。
「しかしこのバーベキューのソースはな」
「実に見事だ」
「有り難うございます」
そう言われてまんざらでもないレオナだった。
「他にもソースは色々作ってますから楽しんで下さい」
「もう楽しんでるわよ」
レモンイエローのビキニのカーラが笑顔で応える。
「豚肉もいいわね」
「そうだな」
ユウキも彼女と同じ豚のスペアリブを食べていた。
「このスペアリブのソースもな」
「オニオンソースね」
見れば黒いソースの中に摩られた玉葱があった。
「これがいい味出してるわよね」
「ああ。レオナの料理はいい」
「使い方次第ってことか」
ブリットはこう評するのだった。
「逆に考えてか」
「そうよね。それでブリット君」
クスハはここでにこやかに笑ってブリットに声をかけてきた。
「ジュース欲しくない?」
「えっ!?」
ブリットはクスハの口からジュースと聞いて顔を真っ青にさせた。
「ジュースっていうと」
「はい、これ」
青緑色でボコボコと泡まで出ているジュースが出て来た。
「健康を考えて作ってみたの。どうかしら」
「け、健康をなんだ」
「そうよ。大蒜に卵にスッポンに蝮にセロリに韮に山芋に」
素材の紹介が続く。
「林檎に納豆にチーズに葱とか色々入れてミキサーにしてみたものなのよ」
「凄いね。それはまた」
「これを一杯飲めば健康になれるわ」
とりあえず味覚は全く考慮していないのだった。
「だから。早く飲んで」
「いや、俺はさ」
その蒼白になった顔で答えるブリットだった。
「何ていうかな」
「何ていうか?」
「喉が渇いてないから」
こう言うのだった。
「喉がね。だからいいよ」
「大丈夫よ。飲んだら大丈夫だから」
しかしクスハはなおも彼にその青緑色のジュースを勧めるのだった。
「だから早く。飲んで」
「そのジュースを」
あらためて見るとやはり恐ろしいジュースだった。少なくともそれはいつものクスハのジュースだった。つまりまともな代物ではなかった。
「大丈夫かな、ブリット」
「大丈夫じゃないでしょ」
皆二人のやり取りを見てひそひそと話をする。
「あんなのを飲んだらそれこそ」
「一撃で昇天ね」
それは間違いないというのだった。
「ゼラバイア
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