第百四十話 斗牙の判断
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おい、サンドマンさんだっていうのかよ」
ネックスもここでわかった。
「まずいぜ、そりゃよ」
「グラヴィゴラスの護衛は!?」
バルキリー組はすぐにグラヴィゴラスに目をやった。するとそこにいたのは。
「グラヴィオンがいる」
「あとはグラントルーパー隊がいるけれど」
彼等だけだった。前線に出ているグラヴィゴラスの護衛と前面の敵の迎撃も兼ねていた。しかしいるのは彼等だけなのだった。
「まずい、この状態で敵の大軍が来たら」
「グラヴィゴラスでも」
「手の空いている者は俺に続け!」
金竜がすぐに判断を下した。
「グラヴィゴラスの護衛に向かう!」
「はい!」
「了解です!」
ガムリンとフィジカが最初に応えた。
「私が行きます!」
「私もです!」
「俺も行きますよ」
続いてダッカーも名乗りをあげた。
「急ぎましょう、とにかく」
「僅か四機か?」
「援軍が出て来たわ」
輝が焦りはじめたところでミリアが言った。
「彼等の相手もしないと」
「くっ、こんな時に」
「だが仕方がない」
フォッカーがここで輝に告げた。
「まずは金竜達に行ってもらう」
「了解です」
金竜は真剣な面持ちでフォッカーに応えた。
「じゃあまず俺達が」
「頼んだぞ。俺達もすぐに向かう」
フォッカーもまた真剣そのものだった。
「前の敵を倒したらな」
「それで頼みます。よしガムリン、フィジカ、ダッカー!」
共に行く者達の名を呼ぶ金竜だった。
「行くぞ!」
「はい!」
こうしてまず四機が向かう。だが他の機体はどれも正面の敵に攻撃を集中させざるを得ず援軍には迎えなかった。そしてであった。
「敵の伏兵です!」
「やはり!」
皆命のその報告を聞いて頷いた。
「グラヴィゴラスにか!」
「そうです!」
残念なことにこの予想は当たってしまったのだった。
「左側面からです!」
「援軍を向かわせることは」
「無理だ」
大河が難しい顔で答えた。
「今全員それぞれの敵に向かっている」
「はい」
「金竜大尉達に向かってもらったのもな」
その四人のことも言う大河だった。
「それで精一杯だ」
「そうですか」
「敵の数は」
その伏兵の数である。
「どれだけだ」
「五百です」
命がまた報告した。
「一直線にグラヴィゴラスに向かっています」
「それに対してグラヴィオンとグラントルーパー隊」
「それに金竜大尉達です」
今度はスタリオンが答える。
「合わせて十機です」
「十機で五百機の相手をする」
スワンはそのことを述べた。
「それはかなり」
「無理がある。しかしだ」
「しかし?」
「今はその無理をしなければならない時だ」
その時だというのだった。
「だからだ」
「わかってるさ!」
エイジが威勢よく大河に答
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