第百四十話 斗牙の判断
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何故御前が!」
「おい、自分から言うな」
横からディアッカがバツの悪い顔で制止する。
「ばれるだろうがよ、本当によ」
「っていうかもうばれてるわよ」
フレイの言葉は醒めていた。
「あんなに馬鹿な組織目立たない筈ないでしょ」
「おのれ、それを知られてしまったからには!」
「何だっていうのよ」
「忘れろ!」
実に強引なイザークの言葉であった。
「御前の記憶から抹消しろ!いいな!」
「なかったことにしろっていうのね」
フレイはイザークが大体何を言いたいのかわかった。
「つまりは」
「そうだ。御前は何も見なかった」
強引な展開が続く。
「そして何も聞いていない。いいな」
「はいはい、とりあえずはそうしてあげるわ」
「わかればいい」
「ただし。わかってると思うけれど」
ここで言葉も表情もきついものにさせるフレイだった。
「一矢さんとエリカさんには何もしない。いいわね」
「あの二人は何もできねえよ」
ディアッカがこの言葉に答える。
「あんまりにもな。立派過ぎてな」
「あんた達でもそうなの」
「あそこまでいけば凄いぜ」
素直に賞賛する程だった。
「思わずな。応援したくなるぜ」
「一矢さんは立派な人です」
ルリがそれを保障した。
「そしてその一矢さんに一途に思われているエリカさんも」
「幸せですよね」
シホの言葉には憧れまで入っていた。
「本当に。あそこまで想って頂けるなんて」
「御二人がああなるまで本当に色々ありました」
全てを見ているからこそ言えるルリの言葉だった。
「私も。見ているだけで」
「応援したくなったのね」
「本当に一矢さんは素晴らしい方です」
ルリはあくまで一矢を褒め称えるのだった。
「勇敢で一途で。決して諦めないで」
「凄かったんだよ、一矢さんは」
シンジも話に加わってきた。
「人間ってあそこまで一途になれるんだって。本当に凄い人なんだよ」
「そうよね。一矢さんはね」
アスカまでが一矢は素直に褒めるのだった。
「タケルさんも立派だけれど」
「そういえばアスカってタケルさんは絶対にけなさないよね」
シンジはこのことをアスカに言った。
「一矢さんもだけれど」
「けなせる筈ないじゃない」
アスカにしては珍しい言葉だった。
「あそこまで一途で純粋な人達」
「そうなんだよな。あとはな」
ディアッカはここで話題の人物を変えてきた。
「豹馬さんだけれどなあ」
「あの人はねえ」
アスカも豹馬についてはバツの悪い顔になった。
「何ていうかね」
「ちずるさんも必死に頑張ってるんだけれどな」
「普通は気付くわよ」
アスカも当然気付いている。
「っていうか気付いていないのってね」
「本人だけじゃねえのか?」
当然皆も気付いている。
「あれはな。本当
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