第百四十話 斗牙の判断
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第百四十話 斗牙の判断
「まあ何にせよね」
「よけったですよね」
マクロス7市街にあるプールにおいてスメラギと留美がにこやかに話をしていた。二人はそれぞれプールの中で戯れあいながら話に興じている。スメラギは白いワンピース、留美は黒いビキニである。
「シリウス君が復帰してね」
「それに天使達と和解もできて」
「まずはよしだわ」
そのことを素直に喜ぶスメラギだった。
「これで敵がまた一つ消えたし」
「残るはゼラバイアだけでしょうか」
「いえ、あの三つの光」
ここでスメラギの目が光った。
「あの光が気になるわ」
「あの光達がですか」
「それにパラダイムシティね」
スメラギはこの街のことも忘れてはいなかった。
「あの街の謎も全てわかってはいないし」
「その通りよ」
ここでドロシーの声がしてきた。
「あの街の最後の謎のことは何もわかってはいないわ」
「その通りです」
黄色いワンピースのルリが彼女の言葉に頷く。
「どうもこの世界とシンクロしているようですが」
「シンクロか」
「はい」
ルリは今度は刹那の言葉に頷いてみせた。
「一万二千年と四十年の違いこそありますが」
「その通りだ」
今のルリの言葉に頷いたのは他ならぬロジャーだった。
「私もこの世界に来てそれを実感している」
「ロジャーさんもですか」
「確かに何かがある」
彼もまた言った。
「この世界とパラダイムシティには何かしらの関係がな。丁度」
「丁度?」
テセラが彼の言葉に問う。メイド達もそれぞれ水着を着ている。
「鏡合わせの様にだ」
「鏡、ね」
それを聞いて反応を見せたのはドロシーだった。
「確かにね。まるで鏡だわ」
「そうなのよね」
スメラギは彼等の言葉にここで頷いてみせた。
「何でかわからないけれど。パラダイムシティと鏡合わせに感じるわ」
「どうしてでしょうか」
疑問を呈してきたのは紅龍だった。いつも通り留美の側にいる。
「それは」
「それをはっきりさせるのがこれからじゃないでしょうか」
こう言ったのはミレイナだった。彼女は青い奇麗なビキニである。
「これからの戦いで」
「そうね。どちらにしろパラダイムシティのこともはっきりさせないといけないわ」
スメラギは断言さえしてみせた。
「それと帝国軍の残党もいるし」
「イノベイター達だ」
ティエリアの顔がここで歪んだ。
「彼等もまたな」
「折角帝国は滅んだってのにな」
ロックオンは忌々しげに語ってみせた。
「それでもあんな連中が残っているのかよ」
「地球人でありながら地球人に反旗を翻る」
アレルヤも言う。
「僕にはそれがわからない」
「神だからだ」
こう言ったのはティエリアだった。
「彼等は神だからなんだ」
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