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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百三十六話 小天使
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かった」
「それではだ」
その二人もまたそれに頷いた。
「今から行こう」
「双使を救い出し。そしてだ」
「その新しい仲間も連れて来る」
「待っておくことだ」
彼等はそれぞれ仲間達に告げ場を後にする。そうしてまた戦いに向かうのであった。
だがその二人を見送ってから。智使達が言うのだった。
「我々がもう少し強く言えれば」
「大人として」
無念に満ちた言葉であった。
「それであの子を止められたかも知れないのに」
「どうしても言えなかった」
「仕方がない」
夜使はその彼等を慰めるようにして述べた。
「それもな。仕方のないことだ」
「仕方がないと」
「そう仰ってくれるのですか」
「今は双使の命運は消えてはいない」
彼はこうも告げた。
「そこまで嘆く必要もない」
「しかしその命は今すぐにも」
「消えるかも知れない」
彼等はそれでも不安であった。
「それを思うとやはり」
「どうしても」
「あの子が死ねばもう終わりだ」
剛使も言う。
「もう天使に子供はいないのだからな」
「これも何故でしょうか」
音使もそれが気になっているのだった。
「何故我々に子供が生まれなくなったのか」
「一万二千年前からだった」
錬使が述べる。
「それ以前は存在していたがあの時から」
「しかもだ」
「気付いたが」
智使達も述べる。
「我等に一万二千年前の記憶がない」
「何故だ?」
「それは私もだ」
そしてこれは夜使も同じであった。
「私もまた記憶がない。以前のな」
「この世界はおかしいのでは」
音使も怪訝な顔にならざるを得なかった。
「我々はそれより以前に生きているというのにそれ以前の記憶がないとは」
「やはり。何者かがいるのか」
夜使はこう考える。
「何者かがいて。この世界を操っているのか」
「ではそれは一体」
「何者だ?」
その夜使の言葉に錬使途剛使が問う。
「誰が何の為に」
「この世界を」
「それはわからない」
彼もまだそれはわからなかった。
「しかし。それならば我等もまた」
「手駒に過ぎない」
「まさか」
「考えてみる必要があるかもな」
彼はまた言った。
「これからな」
「そうですか。それでは」
「また」
「まずは双使を取り戻し新たな仲間を加える」
それからだというのだ。
「いいな。まずはな」
「はい、それでは」
「そのように」
今は彼等もこう話すだけであった。しかし彼等も気付きだしていた。何かがいるということは。それがこの世界の謎と大いに関係があるということもだ。

第百三十六話完

2009・6・21
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