第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
第2話:僕はイケメン中のイケメンです!
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(サントハイム城近郊)
アリーナSIDE
「だから、アンタ何者なのよ!」
「うん。だからね、僕はイケメンのリュカ君だよ。よろしくねアリーナ☆」
このリュカと名乗る男は、私の質問に爽やかな笑顔とサムズアップで答え、まともに会話をしようとしない。
「そうじゃないわよ!何処から来たのか聞いてるの!」
サントハイム城が遠くに見える林の中で、私の大声が響き渡る。直ぐにサランへ行っても城の者が先回りをしている可能性があるので、城付近で時間を潰すのが私の作戦だ…しかし、いい加減真面目に答えてほしいわね。
「え〜…説明しても理解してくれないよ。それにめんどくさいじゃん!」
「理解出来ないかは、説明されないと判らないでしょ!それにめんどくさいってどういう事よ!?アンタ自分の怪しさを理解してないの!?」
「え〜、僕は怪しく無いよ〜…こんなイケメン中のイケメンが、怪しい訳ないじゃんか〜!」
どういう精神構造をしているのよ!?
イケメンが怪しくないなんて理屈が通る訳ないじゃない!
(ガサガサ!)
私とリュカが問答をしていると、突如『キリキリバッタ』と『スライムベス』が現れ、攻撃を仕掛けてきた!
全く意識してなかった私は、敵の不意打ちに為す術が無い…
だが傷一つ負うことなく、戦闘は終了してしまう…
リュカが…この男が瞬時に反応し、敵全てを一瞬で消滅させてしまったのだ!
目の前で起きた現象なのに、私には何も解らなかった…
あまりにも早いこの男の動き…
間違いなくリュカは強い。
しかも今の私以上に!
「あ、ありがとう…危ないところ、助かったわ!強いのねアナタ…」
「礼には及ばないよ。お礼だったら、先に顔いっぱい貰ったからね!いちご柄パンツは可愛かったよ」
私はお尻を隠す様に覆い、思わず顔が赤くなる。
普段はパンツを見られても気にしないのだが、ワザワザ言われると恥ずかしくなる…
「あ、貴方が何処から来た何者なのかは兎も角…どうやら悪い奴じゃ無いみたいだし…どう、私と一緒に冒険しない?私、もっと強くなりたいのよね!」
恥ずかしさを隠す為、早口で喋り共に行動する事を提案する。
「ん〜…それは良いけど…僕の家族を知らない?」
「え、家族?さぁ…家族を捜して旅をしてるの?」
初めて会う私が、リュカの家族を知る訳無い。何故そんな事を聞いてくるのだろうか?
「おっかしいなぁ…一緒にこの時代へ飛ばされてきたのに…はぐれたのかなぁ…」
“この時代に飛ばされてきた”って言った?
どういう意味かしら…別の時代に居たって事かしら?
またリュカの事を聞こうとした時…
「やはりここに居りましたか姫様!」
突如現れたのはブライとクリフトの二人だった…
「ア、アリーナ様…その男の人は誰ですか!?も
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