第百三十四話 ガルラ帝国崩壊
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「そう。それなら」
「ハマーン様」
イリアはハマーンにも声をかけてきたのだった。
「ハマーン様の食事も用意してありますので」
「済まないな」
そのイリアに対して礼を述べるハマーンだった。
「それではだ。私もまた」
「はい、お休み下さい」
「ゆうるりと」
ランスとニーはハマーンにも声をかけた。
「それでは後は我等が」
「艦橋にいますので」
「ええ。じゃあハマーン」
「はい」
ハマーンはミネバの言葉に応えた。
「一緒に食べましょう」
「私と一緒にですね」
「そうよ。最近そんな機会があまりなかったから」
少し寂しそうにハマーンに述べた言葉だった。
「だからね。二人でね」
「私で宜しければ」
「ハマーン、暫くは二人でいられるわよね」
まるでハマーンに甘えるような言葉だった。
「地球に着くまではずっと」
「警戒は必要ですが」
ハマーンもまたミネバのその言葉に応える。
「それまで。戦闘がなければ」
「わかったわ。それじゃあ」
ミネバはハマーンの今の返事に機嫌をよくしてさらに言うのだった。
「明日は御願いがあるのだけれど」
「御願いとは?」
「またお菓子作って」
こうハマーンに言ってきた。
「お菓子をね。いいかしら」
「ミネバ様の御願いとあらば」
こう言ってまた微笑むハマーンだった。
「喜んで」
「パンケーキがいいわ」
ミネバはハマーンのその言葉に機嫌をさらによくさせて言葉を続けてきた。
「ハマーンが作って焼いたパンケーキが」
「そうですね。それではです」
ハマーンはパンケーキを頼まれてさらに言ってきたのだった。
「パンケーキにフルーツやクリームを乗せてそれで宜しいでしょうか」
「いいわ、それで二人で食べましょう」
ここでも食べるのは二人なのだった。
「二人でね」
「はい、それでは」
「ハマーン、この戦いが終わっても」
ミネバの話はさらに飛躍してきた。
「一緒よ」
「一緒とは?」
「ずっと側にいて、ハマーン」
これがミネバの願いなのだった。
「私にとってはハマーンがお母さんでお姉さんだから」
「私が、ですか」
ハマーンはミネバに母であり姉であると言われて流石に驚いた顔になった。
「この私が」
「そうじゃない。父様も母様もいなくなった私をずっと育ててくれて」
実際にそうしてきていた。ハマーンにとってもミネバはかけがえのない存在になっていた。二人の絆はかなり深いものであったのだ。
「だから。ずっとね」
「わかりました、ミネバ様」
ハマーンはその顔から鋭いものを完全に消してミネバに答えた。
「私はこれからもずっと。ミネバ様のお側に」
「母様として、姉様として」
また言うミネバだった。
「御願いね。ずっとね」
「
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