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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百三十三話 イノベイターの蠢動
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「まだだ、まだ私は」
「ゴライオンが来ました!」
「遂にここにまで!」
そしてさらに絶望的な報告が絶望的な叫びになった。
「陛下、御覚悟を!」
「最早!」
「見せてやろうぞ!」
皇帝はその中で叫んだ。
「帝国軍の戦いを!」
「はい、それでは!」
「ここで我等の最後の戦いを」
「攻撃目標はゴライオンだ」
皇帝は最後の命令を下した。
「狙え、いいな」
「はい、それでは」
「このまま」
照準をゴライオンに合わせる。しかしであった。
「最後の砲撃になるぞ」
「わかっております」
「これで」
命中するとは思っていなかった。
「我等の命運はこれで」
「最後ですね」
既に覚悟を決めていた。そうしてその中で攻撃を放つ。だが。
「この程度!」
「くっ!」
あえなくかわされてしまった。そのうえでであった。
「黄金さん!」
「あれだ!」
「決めるぞ!」
錫石、青銅、黒銅がそれぞれ彼に言う。
黄金もそれに合わせ今。剣を抜いた。
「いくぞ皆!」
黄金はその剣を両手に持ち言った。
「これで倒す!」
「はい!」
今度はファーラが彼に応えた。
「これで。ここでの戦いを」
「終わらせる。行くぞガルラ帝国皇帝!」
今皇帝に対して言った。
「十王剣!」
剣の名を呼びそのうえで戦艦を斬った。凄まじい斬撃が艦を両断しそのうえで炎に包み込む。皇帝はその沈みゆく船の中にいてそうして。家臣達に囲まれていた。
「陛下、最早」
「この艦もまた」
「わかっている」
既に彼も負傷している。頭や口元から血を流している。だが皇帝としての威厳は失ってはいない。そうしてその中で。彼は言うのだった。
「では最後はだ」
「はい、最早」
「それでどうされますか?」
「皇帝らしく死のう。ガルラ帝国の皇帝としてな」
誇りは失ってはいなかった。そうしてその誇りの中炎に包まれ。叫ぶのだった。
「ガルラ帝国万歳!」
これが彼の最後の言葉になった。炎の中消え去り彼は死んだ。これがガルラ帝国皇帝の最後であった。その旗艦は今完全に炎となり消えた。
「ガルラ帝国皇帝の最後ですね」
「ああ」
黄金はファーラの言葉に頷いていた。
「これでな。皇帝は死んだ」
「そうですね、遂に」
ファーラは彼の言葉を聞いて納得したように述べた。
「これで帝国は」
「三億の大軍もなくなりました」
「これで遂に」
見ればあの三億の大軍もだった。完全に消滅してしまっていた。後に残っているのは夥しい数の残骸だけであった。他にいるのは彼等だけであった。
「よし、後はだ」
「機雷をどけれそれから」
「あいつを倒すだけだ」
しかし彼等はわかっていた。自分達の戦いがまだ終わってはいないことが。
「シンクライン皇太子、遂に」
「あいつだけだ」

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