第百三十三話 イノベイターの蠢動
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んなことはしないよ」
そしてこうも言うのだった。
「神はね。人を完璧にコントロールするものじゃないか」
「それではだ」
リヴァイヴが言ってきた。
「我々はこのまま管理するのだな」
「帝国の後でね」
「それは人間だけではなくか」
「そうだよ。宇宙全体をね」
リボンズの楽しそうな言葉は続く。
「その土台は帝国が残していってくれてるし」
「ではリボンズ、それは」
「このまま帝国を滅ぼして」
「その通り。じゃあまずは帝国には滅んでもらうよ」
そして最後に艦橋から宇宙を見る。その無限の星の海を。
「僕達がこの宇宙の神になる為にね」
「よし、じゃあな」
「行くか」
こうして彼等は今は戦いに向かう。今帝国軍は土星において護りを固めていた。
「父上は?」
「今土星に到着されました」
部下の一人がシンクラインに対して告げていた。
「その軍勢と共に」
「そうか、わかった」
シンクラインはそれを聞いてまずは頷いたのだった。
「それはな」
「では殿下、我々も」
「前線に行きましょう」
「いや、それには及ばん」
しかしシンクラインはここでは前に出ようとはしなかった。
「父上が連れておられる戦力は三億だったな」
「はい、そうです」
「三億です」
「ならば私が動いてはならない」
こう言うのである。
「父上が奴等に裁きを下すことの邪魔になるからな」
「だからですか」
「ここは動きを慎む」
言いながら思わせぶりな笑みを浮かべるのだった。
「ここはな」
「そうですか。それでは」
「ここは」
「動かぬ」
今それを断言するのだった。
「その三億の戦力で無事にロンド=ベルを倒すのを見るとしよう」
「わかりました、それでは」
「そのように」
こう言葉を交えさせるのだった。
「ではだ」
「はい」
「それでは」
「我々はここに戦力を維持しておく」
彼は思わせぶりな笑みを浮かべて言うのだった。
「父上の後詰としてな」
「あくまで動かれないというのか」
「だが。お助けさせて頂く」
思わせぶりな笑みはそのままだった。
「機雷の用意をしておけ。よいな」
「機雷をですか」
「それではそれでロンド=ベルの動きを」
「さてな」
しかしここではあえて答えないのだった。
「まあよい。では行くぞ」
「はっ、それでは」
「そのように」
こうして彼は今は動かなかった。しかし明らかに何かがあった。今皇帝はその巨大な戦力と共に布陣していた。ロンド=ベルを待ち受けて。
「ロンド=ベルなのだな」
「はい、そうです」
「我等をここまで追い詰めたのは」
「信じられんな」
皇帝は厳しい声で言った。
「我が帝国軍をそこまで追い詰めるとはな」
「ですが現に我等はここまで」
「追い詰められています」
「
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