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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百三十二話 帝国の亀裂
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くても」
「そう、心があれば」
ラクスが言うのはこのことだった。
「私達は案ずることはないのです」
「今我が軍は押しています」
バルトフェルドも言う。
「このままいけます」
「はい、ではエターナルも」
ラクスは乗艦についても言った。
「このまま前に」
「突撃ですね」
「その通りです。敵には心がありません」
ラクスの言う心がである。
「その彼等に敗れることはありませんから」
「心がないから」
「そう、彼等はただ言われるがままに戦っているだけです」
より具体的な言葉になっていた。
「それに対して私達は」
「僕達は」
「平和を護り、そして道を踏み外さない心があります」
「そういう心がなんだね」
「覚えていますか、キラ」
ラクスの言葉が遡るものになった。
「あの時。私が貴方にフリーダムを授けた時」
「あの時のこと。あの時の」
キラもまたその時のことを思い出すのだった。ザフトにおいてラクスからフリーダムを授けられたその時を。その時に彼は多くのものを得たのだ。
「想いだけでも、力だけでも」
「そうです。そして今私達にはその二つがあります」
「想いと力が」
「私がそれに気付いたのはラウ=ル=クルーゼのことを知った時」
その時こそがラクスが戦いを決意した時なのだ。
「その時に私は戦うことを決意し同志達を集めました」
「それがアスランやシンだったんだね」
「ザフトだけではありませんでした」
そうした小さいものではなくなっていたのだ。
「コーディネイター、SEED。些細なことに過ぎません」
「それはわかるよ」
ロンド=ベルにいるからこそわかることだった。
「僕も。SEEDなんかは」
「そうです。大したものではありません」
同じSEEDを持つ者同士の言葉である。
「異なる星から来た人達、ニュータイプ、超能力者、聖戦士」
「そしてサイボーグ、宙さんのように」
「そういった人達と同じです。そしてまた多くの人達とも」
「ただ。力を持っているだけ」
「そうです。そして」
ラクスの言葉は続く。
「我々はその力を想いの為に使わなくてはならないのです」
「皆を護る為に」
「私は。グラドス人達を撃つように言いましたね」
「彼等を撃ってその時に」
「命は誰も同じです」
それがわかってのことなのだ。
「誰もが。ですが」
「彼等を撃たないと多くの人達が殺されたんだ」
グラドス軍は一般人を狙う。だからこそキラはあの時彼等を撃ったのである。
「だから僕は」
「それでいいのです。平和を護る為に」
ラクスの言葉は続く。
「彼等を倒さなければならないのです」
「そうだね。グラドス軍もガルラ帝国も」
「同じです。彼等は許されざる存在です」
何故そうかということもまたわかっていることだった。

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