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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百三十一話 見抜いた罠
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その一億の大軍もまた」
「所詮戦争は数だ」
彼はまだ全くわかっていなかった。
「一億ならば。勝てる!」
「はい!」
「その数で!」
彼等もまだわかっていなかった。そして何もわからないままで軍を向けた。そしてその頃ロンド=ベルは。順調に土星に向かっていた。
「敵はまだだな」
「ええ、まだ出て来ません」
エゼリアがヘンケンに述べる。
「それも全く」
「どうやら待っているな」
ヘンケンにもそれがよくわかった。
「我々が罠にかかるのをな」
「じゃあそろそろ罠にかかりますか?」
「いや、まだだ」
しかしそれはまだだと言うのだった。
「それはな」
「まだですか」
「そうだ、まだだ」
ヘンケンは今度はナタルに対して答えた。
「まだな」
「では何時に動かれるのですか?」
「そうだな。今のところ罠は見つけた」
それは既に見つけているのだった。ポイントもモニターに示されている。
「そこに行くぞ」
「そこにですか」
「ただしだ」
だがここで彼はまた言った。
「エネルギータンク等は全員に持っているな」
「はい、それは」
まずはこのことが確認される。
「既に全員に回しています」
「よし、何しろ数が多い」
ヘンケンが気をつけているのはそれだった。
「補給がなくては何にもならない」
「ですがそれだけでは駄目だと思います」
ナタルは冷静に述べてきた。
「それだけでは」
「そうだ。やはり数が多い」
またこのことが話される。
「数が多い。だが」
「だが?」
「何かあるのですか?」
エゼレアもそこで問うた。
「それで」
「敵のことも把握しておきたい」
彼が言うのはこちらだけではなかった。
「敵もだ。敵のこともな」
「敵ですか」
「そうだ、敵だ」
ヘンケンはまた言った。
「敵のこともわかっておかなくてな」
「ですが艦長」
ナタルはヘンケンの言葉に顔を曇らせる。
「敵は隠れています。そう簡単に把握はできません」
「そうです、隠れていることが彼等の作戦ですから」
ラーディッシュに乗っている八雲も話に加わってきた。
「それで見つけるというのは少し無理がありますが」
「勿論だ。それは今ではない」
ヘンケンはここでこうも言った。
「それに敵も姿を見せないのならこちらもそうしないか?」
「姿を見せない?」
「あの、艦長」
ナタルも八雲も余計に話が見えなくなっていた。
「それは無理があるかと」
「今回の作戦はあえて罠にかかってそのうえで姿を見せるのですから」
そこを誘い出すのである。
「それを姿を消しては」
「何にもなりませんが」
「だからだ。それは全軍ではない」
彼は面白そうに笑って述べるのだった。
「一部だ。あくまでな」
「一部ですか」
「そう、一部だ」
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