第百三十話 狂気の結末
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「今から」
「うむ、攻撃開始だ」
大文字は二人のその言葉を聞いて頷いた。
「それでいいな」
「おうよ、左腕が鳴るぜ」
「やらせてもらう」
サンシローとリーが博士の言葉に頷く。
「思う存分な」
「敵が幾ら大軍だろうな」
「それにここで勝てば木星が人類の手に戻ります」
「だよな。大きいぜ、これってよ」
ブンタとヤマガタケも話す。
「ですからこの戦い何があっても勝ちましょう」
「派手に暴れてよ」
「その通りだ。では今より全軍で急襲を仕掛ける」
大文字の言葉は全軍に向けたものだった。
「では全軍」
「はい!」
「やってやりますよ!」
「まずは各艦に乗り込んだまま突き進む」
「はい、そして」
「それからですね」
「そうだ。そのうえで各艦で一斉攻撃を仕掛けそこから全機発進する」
これが彼等の作戦だった。一気に進みそのうえで倒すのだ。そのつもりだった。
「行くぞ。それではだ」
「進むぞ」
今ロンド=ベルは全艦で五千万の大軍に密かに接近する。そうしてそのうえでまずは各艦で一斉攻撃を浴びせるのだった。
「!?何だ!」
「何事だ!」
帝国軍は攻撃を受けてまずは声をあげた。
「何だこの攻撃は!」
「何者だ!」
「よし、まずは第一撃は成功だ!」
「次だ!」
まずは戦艦での一斉攻撃は成功した。しかしそれでは完全ではなかった。
次にマシンが一斉に出撃する。そのうえでまだ何の用意もしていない帝国軍に襲い掛かるのだった。
「よし、喰らえ!」
「くたばりやがれ!」
全機出せる限りの広範囲の攻撃で敵の数を減らしにかかる。それは成功しまずは多くの敵を減らした。これで先手を制したのであった。
「よし、やったぞ!」
「このままだ!」
皆これで勢いに乗り一斉に攻撃を続ける。波に乗り敵を次々に減らしていく。
「減らせ、潰せ!」
「とにかく撃墜するんだ!」
勢いに乗っているとはいえ五千万の相手だ。彼等も安心してはいない。そうして敵を倒していきそのうえで敵陣を切り刻んでいく。
「敵を寸断することはできない」
シナプスが言う。
「とてもな」
「数が足りませんか」
「そうだ」
バニングに対して答える。
「とてもな。だから我々は機動力を駆使して敵を翻弄する」
「それではこのまま」
「そうだ、動き回れ」
ジャクリーンに対してもこう返すのだった。
「いいな!」
「了解です!」
こうして彼等は五千万の大軍の中を派手に暴れ回る。機動力は彼等の方が遥かに上であり帝国軍はその大軍がかえって仇になっていた。
「おのれ、次はそっちか!」
「何と素早い!」
「こっちに来ました!」
メサの乗艦の前に来た。
「だ、駄目です!」
「逃げられません!」
「倒せ!」
メサは迫り来る彼等を見て恐怖の声をあげた。
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