第百二十三話 月の解放
[11/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
さにその通りの言葉であった。
「だからだ。気を緩めてはならない」
「はい、それはわかっています」
「無論です」
それがわからないプラクティーズでもなかった。何はともあれ彼等は今は基地を占領した。そしてそのうえで今後の作戦を練っていくのであった。
そしてその頃。帝国軍では。
「そうか。ガロが倒れたか」
「はい」
「見事な最後だったそうです」
ローザとネグロスがガットラーに述べていた。
「敵艦の攻撃を受けながらも」
「それでも最後まで戦場に止まっていたそうです」
「当然だ」
ガットラーはそれを聞いても特に心動かされたようではなかった。
「我がアルデバロン軍の軍律はわかっているな」
「撤退は死」
「それですね」
「臆病にかられ撤退した者は処刑だ」
ガットラー自身もこのことを言うのだった。
「それだからこそだ。当然だ」
「当然ですか」
「その通りだ。だから褒めるべきものではない」
彼はまた言うのだった。
「特にな」
「左様ですか」
「そうだ。それよりもだ」
ガロのことを置いておいてさらに話していく。
「今後のことだが」
「次の戦いですか」
「その通りだ。まだ敵は残っている」
彼はまた言うのだった。
「我が軍の基地を占領してな」
「それですが司令」
ここでネグロスが言ってきた。
「一つ考えがあります」
「考えだと？」
「はい。奴等を正攻法で倒すことは難しいと存じます」
こう言うのだった。
「それでです」
「それで？」
「ここは核を使いましょう」
こう言うのだった。
「核を使いそれでです」
「一気に殲滅するか」
「無論奴等だけではありません」
ネグロスはまた言ってきた。
「奴等の力の源でもある」
「地球もか」
「そうです。この際全て焼き払ってしまいましょう」
凄惨な笑みと共に述べた言葉であった。
「それで如何でしょうか」
「待て、ネグロス将軍」
ローザが今の彼の言葉に反論してきた。
「核を使うとなればだ」
「何だ？」
「地球が汚染されてしまうぞ」
危惧に満ちた顔で彼に言うのだった。
「そんなことをすれば地球は最早使いものにならない。それでもやるというのか」
「そんなことを言っている場合か」
ネグロスは顔を顰めさせてローザに反論した。
「今は。言っている場合か」
「最早地球がどうなってもいいというのか！？」
「その通りだ」
ネグロスの反論には迷いはなかった。
「最早地球をそのまま手に入れるという状況ではない」
「要はロンド＝ベルさえ倒せばそれでいい」
だがローザはそれでも反論するのだった。
「何も核を使うなどと」
「五月蝿い！」
ネグロスはいい加減感情を露わにさせてきた。
「貴様は黙っておれ！」
「何っ、黙っていろというのか、この私
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ﾍﾟｰｼﾞ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿ｻｲﾄ〜
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ
2024 肥前のﾎﾟﾁ
しおりを解除