第百二十二話 奴隷解放
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第百二十二話 奴隷解放
ガスコンの先導で収容所に向かうロンド=ベル。そこは火星の方であった。
「こっちの世界にも火星があったのかよ」
「当たり前だろ、旦那」
サブロウタがダイゴウジに対してすぐに突っ込みを入れてきた。
「宇宙自体は同じ構造なんだからな」
「そういえばそうか」
「そうだよ。だから火星があるのも当然さ」
こうダイゴウジに対して教えるのだった。
「それもな」
「そうだな。しかしここまではな」
「ああ。敵はいないな」
「何かあれですね」
ジュンがここで考える顔になり述べてきた。
「順調過ぎるような」
「っていうとまさかあれかよ」
リョーコはそれを聞いて顔をすぐに顰めさせてきた。
「やっぱりよ。罠ってことかよ」
「あっ、そうですよね」
リョーコの今の言葉にヒカルが声をあげた。
「その可能性はやっぱり」
「あるある」
イズミは今度は中国人の真似のようだった。
「否定できない」
「何かイズミさんスランプ脱出でしょうか」
「そうかしら」
ハルカは今のハーリーの言葉に眉を顰めさせて苦笑いを浮かべていた。
「あまりそうは思えないけれど」
「けれどあれですよ」
メグミはリョーコの言葉を聞いて心配する顔になっていた。
「若し本当に罠だったら。このコースって確かにその通りですし」
「いえ」
ところがここでルリが皆に言ってきた。
「それはないです」
「ないんですか?」
「それならあの時のお話はありません」
ガスコンが収容所に案内しようと申し出てきた時の話であった。
「決して」
「はい、私もそう思います」
ユリカもまた同じことを考え見ていたのだった。
「若し罠ならあそこでああしたふうには言いませんよね」
「隠します」
ルリの今度の言葉は一言であった。
「まず間違いなく」
「だから万丈さんもあの時わかったのかな」
アキトは万丈の言葉を思い出していた。
「だからなんだ」
「はい、その通りです」
ルリは今度はアキトの今の言葉に答えた。
「ですから御安心下さい。あの人は信用できます」
「けれどよ」
しかしナナがここでそのルリに怪訝な顔で尋ねるのだった。
「今まで敵に遭わないのはどうしてなの?」
「そうだな。それは俺も気になる」
一矢も腕を組んで怪訝な顔になっていた。
「今までだとこれまでにも出会っていて不思議じゃないからな」
「それが何故かもわかっています」
ルリはここでまた一同に述べるのだった。
「確かに今現在我々は敵軍とは遭遇していません」
「ああ」
「その通りよ」
「しかし。敵がいないというわけでもないのです」
そして今度はこんなことを言うのだった。
「敵は既に来ています」
「既に?」
「もうなのか」
「はい、我
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