第5章 契約
第51話 湖の乙女
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と紫の髪の毛の色。
服装に関しても、タバサの方は魔法学院の制服で、湖の乙女と名乗った少女の服装は、……前回、彼女が顕われた際の衣装は、魔法学院。それもどうやら、リュティスに存在する魔法学院の制服らしい服装だったのですが、今回の服装に関しては……。
この世界の水兵の服装。……いや、水兵はミニスカートなど身に付けないから、これは、地球世界の女子学生の制服のセーラー服。
ただ、身長に関しては、タバサよりも、やや、湖の乙女と名乗った少女の方が高いように感じますね。
そして……最後のスタイルに関しては、沈黙を守りましょうか。
タバサは黙して語らず。この辺りは普段と変わりない反応ですが、少し驚いているのは間違い有りません。
確かに、目の前の少女が水中から現れたはずなのに、一切、濡れている様子がない事が不思議と言えば不思議なのですが……。
もっとも、その程度の事で、タバサが驚くとも思えませんが。
「それなら、俺達がやって来た理由についても理解していると考えて問題ないな」
まぁ、タバサが驚いている理由は、後で彼女に直接聞けば良いでしょう。今は、そんな事に時間を掛けていても意味は有りませんから。
そう考えながら、湖の乙女に問い掛ける俺。
この質問にも、当然のように首を縦に振る湖の乙女。そして、
その後に、何故か、俺の事を真っ直ぐに見つめた。
タバサが晴れ渡った冬の氷空なら、彼女は澄み切った湖面。そして、そのどちらも、俺を真っ直ぐにその瞳に映し……、俺に何事かを伝えようとして来る。
……これは、おそらく、
「それで、俺は何をしたら良いんや?」
何となくですが、彼女には俺に手伝って貰いたい事が有るような気がしたので、そう聞いてみたのですが……。
少し考えたような間の後に、小さく首肯く湖の乙女。そして、
「この湖の底に、ミーミルの井戸と言う古の魔法の井戸が有る」
彼女に相応しい声で、小さく呟くように、そう囁いた。
その言葉を聞いた瞬間、俺の記憶の片隅に有る知識が今回の任務に関しての危険性を主張し始め、彼女……湖の乙女を見つめる視線が知らず知らずの内に険しい物に代わって居た。
そう。湖の底に有る、ミーミルの井戸。これは、かなり危険な……物騒な類の魔法のアイテムをもたらせる遺跡だったと思います。
「湖の乙女、質問や」
話の腰を折るような俺の問い。そんな俺に対しても、嫌な顔ひとつ見せる事なく、ひとつ首肯いて答えてくれる湖の乙女。
これは肯定。ならば……。
「ミーミルの井戸から汲み上げる事が出来る水とは、魔法が使えない者に、魔法を使えるように出来る水の事か。
それとも……」
北欧神話に伝えられるミーミルに関する伝承をそのまま理解し
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