第百十九話 イノベイター
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ミゲルの出した答えは簡潔なものだった。
「倒す。それだけだ」
「その通りだ」
イライジャはミゲルの今の言葉に頷いてみせた。
「彼等をな」
「それじゃあ機会を見つけてかな」
アーサーの言葉は少し頼りないものだった。
「彼等を倒すのは」
「もう少し積極的にいかねえか?」
ジュドーがそのアーサーに対して問う。
「こうよ。見つけたら一撃で消し炭にしてやるとかよ」
「あっ、それいいわね」
マリアはジュドーのその意見に賛成した。
「もう後腐れなくね」
「だよな。もう出て来たら一発でよ」
「それはいいわね」
タリアもジュドーの案に賛成した。
「もうね。気兼ねなくね」
「そうしようぜ。派手によ」
彼はそうしたことを言っていた。言いながらも今は撤収するのだった。何はともあれこの島根での戦いは無事終わったのであった。
しかし呉に戻った彼等を待っていたのは悪いニュースだった。それは。
「何っ!?」
「嘘だろ!?」
皆それを聞いて思わず叫んだ。
「風間博士が脱走!?」
「しかもガルラ帝国に入っただって!?」
「残念ながら」
彼等に説明する連邦軍の士官の顔も暗い。
「その通りだ。一瞬の隙を突いてな」
「危険だ」
ロジャーはそれを聞いて顔を曇らせた。
「あの博士が自由になるとは」
「そんなになの」
ドロシーはそれを聞いてロジャーに問うた。
「あの博士は」
「それは君も知っていると思うが」
ドロシーの言葉にすぐに顔を向けた。
「あの博士が何をしたのかは」
「ええ」
当然ながらそれは知っているドロシーだった。こくりと頷く。
「それはね」
「それならわかる筈だ。博士は狂気を完成させることができる」
ロジャーは言う。
「それこそが最も危険なことなのだ」
「そうですね」
タケルはロジャーの今の言葉に深刻な顔になっていた。
「あの博士までガルラ帝国に入るとなると」
「こちらもすぐに手を打つ必要がある」
ブライトは即断した。
「我々もな」
「それでどうするんだ?」
アムロが彼の今の言葉に問う。
「御前の考えは」
「罠を用意するべきか」
ブライトは考える顔で述べた。
「それとも」
「それとも?」
「我々自身が彼等の本拠地を叩くかだ」
「あの連中の本拠地!?」
ギュネイはそれを聞いてその顔を思いきり顰めさせた。
「そんなの何処にあるんだ?」
「ガルラ帝国の本星じゃないの?」
クェスは考える顔で述べた。
「それがあるんならやっぱり」
「そんなところを攻めろって言われてもな」
ギュネイはまた言った。
「無理だろ、それは」
「そうよね」
「いや、それはある」
だがブライトはこう言うのだった。
「それはな。ある」
「あるって?」
「一体何処に!?」
「それはこの太陽系
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