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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百十八話 明かされた醜悪
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いた。
「それではだ。退く」
「わかりました」
「それでは」
こうして帝国軍は撤退した。後には誰も残らなかった。今回も戦いもロンド=ベルの勝利に終わった。そしてまた風間博士に捕虜が引き渡される。そうして彼がおのれに提供された研究室に入って暫くのことだった。
「そこまでだ!」
「動くな!」
この言葉と共にロンド=ベルの者達がその研究室に入って来たのだ。皆銃を手にしている。
「風間博士、貴方の身柄を拘留します」
ブライトが彼に対して告げた。
「用件は捕虜虐待に関してです」
「わしがだと」
「そうです」
強い声で彼に述べた。
「その証拠は既に」
「これはただの研究だ」
傷だらけになり横たわる捕虜を見下ろしての言葉だった。
「それでわしを拘束するというのか」
「その通りでず」
「戯言を」
博士はそれを一蹴しようとする。
「わしを誰だと思っている」
「誰かですか」
「そうだ、誰だ」
こうロンド=ベルの面々に対して問う。それは詰問だった。
「わしは風間博士だ。それを知ってのことか」
「勿論です」
ブライトはその彼に対して毅然と答えた。
「それは承知しております」
「では何故だ」
「それは簡単です。貴方に捕虜虐待の嫌疑がかかっているからです」
「捕虜虐待か」
「その通りです」
またしても毅然と答えたブライトだった。
「だからこそ我々は今こうして貴方を拘束するのです」
「証拠があるというのか」
「無論です」
また答えるブライトだった。
「それがこの証拠です」
「むっ!?」
彼が博士に見せたものは写真だった。あの時ヘクトール達が撮っていた写真を今彼に対して突きつけたのだった。
「これで宜しいですね」
「捕虜が何だというのだ」
しかし博士は悪びれることもなくこう言ってきた。
「あのような者達なぞどうなってもだ」
「その御言葉。捕虜虐待の独白だと断定させてもらいます」
彼はまた言った。
「では博士、こちらへ」
「おのれ・・・・・・」
博士は呪詛の言葉を出したがもうどうにもならなかった。そのまま連行されていく。こうして風間博士は捕虜虐待の咎でその身柄を拘束され裁判にかけられることになったのだった。しかしここから誰もが思いも寄らなかった事態になることをまだ誰も知らなかったのだった。

第百十八話完

2009・4・7



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