第百十一話 四十年前の記憶
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第百十一話 四十年前の記憶
ロジャーが街の謎を解くことになった。しかしここでロンド=ベルの面々はふとあることに気付いたのだった。
「そういえばですね」
「どうしたの?」
チュクルがテセラの声に顔を向けた。20
「いえ、私達のこの世界も」
「ええ」
「一万二千年前の記憶は全くないですよね」
彼女が言うのはこのことだった。
「そうですよね」
「それは仕方ないわよ」
その意見にシルヴィアが応える。
「だって。天使達に滅ぼされたから」
「それはそうですけれど」
しかしテセラはそれでも言うのだった。
「同じですよね。記憶がないのは」
「それはそうね」
それはシルヴィアも認めるしかなかった。
「言われてみれば」
「考えてみれば奇妙な一致ね」
麗花も言う。
「私達とパラダイムシティのこの一致も」
「どういうことかしら」
つぐみも話に入って来た。
「このことって。一体」
「とりあえずこの街の記憶がないことから調べないとわからないんじゃ?」
ジュンはぼんやりとした感じだが述べた。
「やっぱり」
「そうなるんですね」
エイナは今までのやり取りを聞いて困ったような顔になっていた。
「となるとやっぱりここは」
「ロジャーさん次第だな」
マリンは言った。
「ここは。やはり」
「それと潜入しているメンバーだけれど」
ジェミーも言う。
「彼等に期待しましょう」
「一応今ミヅキさんがいるけれど」
ルナが述べた。
「斗牙はいいとしてあの馬鹿二人もいるし」
「ああ、アポロとエイジね」
「何であの二人なのよ」
シルヴィアに応えながら顔を思いきり顰めさせる。
「よりによってあの二人はないでしょ。喧嘩とか食い逃げとかしたらどうするのよ」
「その為に万丈さんがいるんじゃない」
だがその彼女にボビーが言う。
「安心なさい。しかも王子様もいるわよ」
「そうね。お兄様がいたら大丈夫ね」
シルヴィアはシリウスの顔を思い出して安心した顔になる。
「それなら」
「そうよ。艦長はちゃんと人を選んでるわよ」
今回の人選はジェフリーが行っている。
「ちゃんとね」
「それに宙もいる」
ジャックは彼の名を出した。
「何かあってもすぐに対処できる」
「鋼鉄ジーグの力で」
雷太もそれに続く。
「やってくれるか」
「若しあの時みたいに変なマシンが出ても大丈夫」
ボビーのオカマ口調は相変わらずである。
「さあ、私達はとりあえず男の子のお話でもしましょうかしら」
「男の子っていっても」
ルナは腕を組んで難しい顔になった。
「うちの部隊ってねえ。何か」
「個性派ばかりです」
つぐみはそれがいささか困っているようだ。
「もう一人一人凄い個性の持ち主で」
「っていうか
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