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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百九話 遥か久遠の彼方
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                 第百九話 遥か久遠の彼方
その新たに出て来たもう一体のラーゼフォン。ロンド=ベルの面々はそれを見てまずは思わず動きを止めてしまった。
「ラーゼフォンがもう一つ!?」
「嘘だろ!?」
口々にこう言った。
「そんなこと聞いてねえぞ」
「どういうことなんだ?」
「それにあれは一体」
キムはその中で顔を顰めさせていた。
「誰なのかしら。何処かで見たような」
「久遠さんですね」
八雲にはそれが誰かわかった。
「あれは」
「久遠ちゃんが!?」
「そうです」
何時になく真剣な顔で述べる。
「あれは彼女です」
「どうして彼女が」
「彼女は。おそらくは」
八雲は己の読みをここで述べる。
「もう一人の綾人君だったのでしょう」
「もう一人の」
「そうです。これは運命だったのです」
運命とも言うのだった。
「彼女が。ここで姿を現わすのは」
「そして何を」
「闘うのでしょう」
八雲はまた言う。
「間違いなく」
「じゃあまさか」
「はい、そのまさかですね」
八雲はその黒い翼の久遠を見つつまた述べる。
「彼女と綾人君は闘います」
「そんな、闘いが終わったと思ったら」
「これが最後の闘いってことなの?」
恵もまた今の流れを見ていた。綾人に向かう久遠を。
「綾人君とその久遠ちゃんが」
「おい、こんなの納得しねえぜ」
アレックスが出ようとする。
「ムーリアンとの戦いは終わったんだ。それでどうしてまだ」
「駄目です」
しかしその彼をシンルーが止める。
「隊長」
「手出しはできません」
「できないって!?」
「これは。神と神の闘いなのでしょう」
彼女はこう言うのだった。
「ですから。私達は」
「見ているだけしかできないっていうのね」
キャシーが言う。
「つまりは」
「忌々しいがそうみたいだな」
ジャンも言う。
「この闘いはな」
「では隊長」
トニーがエルフィに問う。
「今は」
「そうね。東京ジュピターに入る用意はしておきましょう」
「はい」
「今はそれだけね」
彼女もこう言うしかなかった。
「残念だけれど」
「いや、それでいい」
しかしサンドマンが彼女の今の決断に賛同した。
「どちらにしろ東京ジュピターには行かなくてはならない」
「だからですか」
「諸君、ラーゼフォン同士の闘いには不介入だ」
あらためてこのことを言う。
「若し入れば死ぬのは君達だ」
「私達がですか」
「そうだ」
サンドマンはルナに対しても答える。
「だからだ。この闘いには入ることのないよう」
「わかりました」
ミヅキがその言葉に頷く。
「それでは今は」
「陣形を整えなおし東京ジュピターに入る用意を整える」
サンドマンはあらためて指示を出す。

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