第百八話 青い血の謎
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
もか」
「そうだ、朝比奈だって」
朝比奈についても彼の考えは同じだった。
「人間なんだ。俺と同じ!」
「なら見せてみろ!」
鳥飼が動いた。
「この俺にな。その人間ってやつをな!」
「綾人君!」
「死ね綾人!」
鳥飼のドーレムは綾人のラーゼフォンに接近した。
「裏切り者としてな!」
「僕は死なない!」
綾人もまた前に出た。
「何があっても!」
「無駄だ!」
そのラーゼフォンに鳥飼のドーレムの隠し腕が迫る。
「この俺の腕から逃れられはしない!」
「危ない!」
遥が叫んだ。しかしそれよりも速く異変が起こった。その異変は。
「なっ!?」
「光!」
突如としてラーゼフォンを光が包んだのであった。
「光がラーゼフォンを!?」
「これは一体!」
「まさか」
東京ジュピター側では神名がその光を見て呆然としていた。
「もうはじまるなんて」
「はじまる」
ここでまた声がした。
「最後の審判が」
「久遠!?」
「私か」
その少女久遠は言うのだった。
「彼が。どちらが生き残るか」
表情を消した虚ろなもののまま言葉を続ける。
「それにより世界が」
久遠は己の服を脱いだ。そうして庭園の池に足を進める。その青い池に。
光は次第に消えていく。その光が完全に消え去った時ラーゼフォンはその姿を変えていた。そこにいるのは彼そのものであった。
「綾人!?」
「綾人君!?」
ロンド=ベルの面々もそれを見て驚きの声をあげた。
「ラーゼフォンが綾人になった!?」
「これって一体」
「どういうことなんだ、これは」
鳥飼もそれがどうしてか全くわからなかった。
「神名、御前は」
「・・・・・・・・・」
ラーゼフォンになった綾人は答えない。何も答えようとはしなかった。
だが鳥飼は違った。そのラーゼフォンに対して動いた。そうして一気に倒そうとする。だが。
「ラアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
「何っ!」
綾人は突如として歌った。その歌はただの歌ではなかった。
激しい衝撃波のようにもなっていた。そしてその衝撃により鳥飼のドーレムは各部をボロボロにされた。それにより彼はその動きを完全に止めてしまった。
「馬鹿な、この俺が」
「鳥飼・・・・・・」
綾人の声が出される。
「俺が倒されるだと・・・・・・」
「下がるんだ」
綾人の声がまた出された。
「もう闘うことは出来ない筈だ」
「うう・・・・・・」
だがそれでも鳥飼は引こうとはしない。まだ前に出ようとする。しかし。
「下がりなさい」
神名も言うのだった。
「鳥飼君、下がりなさい」
「しかし!」
「これ以上の戦闘を続けたら死ぬわよ」
神名はまた彼に言うのだった。
「だから。下がりなさい」
「俺は神名に負けるわけにはいかな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ