暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百七話 綾人の選択
[7/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
た。
「遂に貴女の時が来たのだから」
「わかりました」
「時ですか」
若者はこの言葉に反応した。
「その時が来たんですね」
「貴方はどうするの?」
「俺は行きます」
この言葉に揺らいだものはなかった。
「あいつを倒す」
「そう」
彼女はその言葉を聞いて少し微妙な顔になった。
「わかったわ」
「それでいいですよね」
「ええ、いいわ」
だがそれでも若者の言葉に頷くのだった。
「それが運命なら」
「運命ですか」
「あの子の運命なら」
また運命と言うのだった。
「それでいいわ」
「じゃあそういうことで」
「わかったわ。それでね」
「まだ何か?」
「あの娘だけれど」
「むっ!?」
若者は今の言葉に目を止めた。
「生きているそうよ」
「そうですか」
「ええ、命に別状はないそうよ」
こう若者に語るのだった。
「傷は受けているけれど」
「わかりました」
「安心したかしら」
「ええ、まあ」
感情は殺していた。
「少しは、ですが」
「そう。ならよかったわ」
「ところで」
彼はここでまた言った。
「九鬼さんの姿が見えませんけれど」
「彼はもう出撃したわ」
彼女はこう語った。
「もうね」
「早いと思いますが?」
「焦っているのよ」
この言葉は冷徹なものがあった。
「彼はね」
「焦っても何にもならないんですがね」
「彼にはわからないのよ」
やはり今の言葉は冷徹であった。
「だから。出撃したのよ」
「そうですか」
「ドーレム達もあるだけ出して」
それは今も行っていた。
「そして自分もね」
「勝てますかね、ラーゼフォンに」
若者はこんなことも言った。
「果たして」
「無理だと思うわ」
最早全てを見透かした言葉であった。
「それはね。彼では」
「そうですね。やはり」
「けれど。彼はわかっていないから」
これもわかっていないのだった。
「だから」
「わかりました。じゃあ俺はその後で」
ここまで話を聞いて言うのだった。
「出撃します」
「そう、わかったわ」
「私は」
少女も口を開いた。
「その後?」
「好きな時に出るといいわ」
彼女は少女に顔を向けて告げたのだった。
「貴女はね」
「好きな時に?」
「ええ」
また述べる。
「出なさい。貴女の望むままに」
「はい」
少女はその言葉に静かに頷いた。
「それじゃあ」
「今、ここで動くわ」
彼女は顔を正面に戻して呟いた。
「一つのものが。大きく」
今彼女がいる城が大きく動いた。それは天空に浮かぶ巨大な空中庭園だった。今それが東京ジュピターから出ようとしていた。
東京ジュピター前でのロンド=ベルとドーレムの戦いは激しさを増していた。そこにまた新たなドーレムが姿を現わしたのであった。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ