暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueZ-B星々煌めく夜天にてお別れをしよう〜Wiedersehen, BELKA〜
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自嘲気味な笑みが漏れてしまう。

「今までありがとう。残念ながら私はこれまでだが、君たちには未来が在る。辛い現実ばかりが在るかもしれない。でも必ず君たちの前には最高の主が現れる。この予言だけは必ず当たる。確実だ。絶対だ。それが運命だ。君たちは、幸せになる」

沈黙。誰も言葉を発せず、俯いているだけだった。この沈黙を破ったのは「ヤだ」か細い声。声の主に目をやる。ザフィーラの背に乗っているアギトとアイリだった。

「ヤだ・・そんなの嫌だッ! マイスターが居なく・・死んじゃうなんて嫌だッ!」

「アイリも! マイスターだけじゃないよ! シグナムやヴィータっ、シャマル、シュリエル、ザフィーラっ! ねえっ! どうしてみんな居なくなっちゃうの!? アイリ、良い子になる。もっとなるからッ! だから居なくならないでよッ! アイリ達を置いて行かないでよッ! 一緒に生きたいよッ!」

ザフィーラから降りて大声で泣き喚くアギトとアイリを、シャマルとシュリエルがギュッと抱きしめた。知らず私の目からも涙が溢れてきた。拭うこともせず、次第に嗚咽を漏らし始めたシャマルとシュリエル、泣き止まないアギトとアイリの泣き声を聞くだけ。

「我が主。その運命は、変えられないのですか?」

「ああ。エグリゴリの全滅の時が、私の最期だ。勝っても負けても、私は終わる。だから――」

「死なせねぇ。オーディン。あんたを無様な敗死なんてさせねぇ」

「ぐすっ・・・・ええ。あなたの人生、相討ちや敗死なんかで終わらせません」

「完璧に勝たせてみます。そして、胸を張って、ゆっくりと共に逝きましょう」

「その為に我ら守護騎士・・・いいえ、信念の騎士団グラオベン・オルデンが在るのです」

「最期の最期までお供いたします。連れて行かれずとも、自力でついて行きます。場所も時刻も聞き及んでいますので。逃げられると思わぬことです、我が主オーディン」

「ヴィータ・・・シャマル、シュリエル、シグナム・・・ザフィーラ」

凛とした顔を見せる彼女たち。そして「あたしも戦う!」「アイリも!」この2人も。私は改めてアギトとアイリを抱きしめ「ありがとう。でも2人はダメだ」参戦しようとするのを拒絶する。

「「どうして!?」」

「君たちの命は一度限りだ。死ねばそれで終わり。シグナム達は転生してまた別の主の下へ。でも2人は違う。君たちに死んでほしくない。だから連れて行けない。判ってくれ」

「行くっ! 絶対に行くっ!」

「置いて行かれてもついてくもんねっ!」

「アギト。アイリ。頼むから我が儘を言わないでくれ」

「嫌だ!」「嫌!」

アギトもアイリも本気の目だ。説得はもう通用しないだろうな。全員から縋るような視線を受け、私は小さく溜
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