暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueZ-A星々煌めく夜天にてお別れをしよう〜Wiedersehen, BELKA〜
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してきた皿の上からサンドイッチ1つとマグカップを受け取る。手に取った卵サンドをパクッと一口。

「わたしが作ったものですから、アンナほど美味しくはないと思いますけど」

「いやいや。お世辞抜きで美味しいぞ」

「え、そうですか? よかったぁ。そう言ってもらえると本当に嬉しいです」

ベッドの縁に腰掛けさせたエリーゼがホッと安堵している。アンナの料理教室は、エリーゼはもちろんシャマルの料理スキルをも向上させた。シャマルたち“夜天の書”がはやての元に転生した時、シャマルの料理下手は改善されているから、はやての負担も多少は和らぐだろう。最後のサンドイッチを食べ、マグカップのホットミルクを飲み干す。

「・・・ふぅ。ごちそうさま。エリーゼ」

「はい。お口に合ってよかったです。それじゃあわたしはこれで」

部屋を後にしようとするエリーゼの背中を見送る。エリーゼ、と呼び止めそうになったがグッと抑える。また1人になってしまった。そんなことを思いながらまた魔力充填作業に戻る。結局、300発まで作ったところで、

「そろそろバーベキューの用意をしないと」

時間切れになった。アムルの中央広場へと向かう中、街のみんなとも合流することになる。もちろん色々と声を掛けられる。宴会に誘ってくれたことへの感謝ばかりだ。中央広場に着くと、まず最初にキャンプファイアのような井桁(いげた)型の木組みが目に入る。おそらく夜遅くまで馬鹿騒ぎになるだろうと判断したアンナの指示のようだ。

「オーディンさん。竈はすでに準備完了です」

「マイスターっ、竈造り頑張ったよ!」

「アイリも頑張ったんだよ!」

「ああ。ありがとう、アギト、アイリ」

コの字状に煉瓦を積み上げて造られた巨大な竈。その竈を囲うように長テーブルが何十と置かれている。すでに街のみんなは皿を手に持ち臨戦態勢――いや、食事体勢に入っていた。これは早々に始めないと暴動が起こりそうだ。「我が手に携えしは確かなる幻想」と詠唱。
“ブレイザブリク”の別区画に在る食材用の保管庫にアクセスし、保管しておいた食材をドサッと取り出すと、「おおおお!」歓声が上がった。すでに切り終えている牛肉・豚肉・鶏肉・様々な野菜(各種900kg)を、手伝いを申し出てくれたアギトとアイリ、シャマルやシュリエル、そしてアンナの手を借りて何千本という串に刺す。

「っと、そうだ。シグナム! 竈に火を入れてくれ!」

「え゛っ? あ、はい。判りました」

「プクク。シグナムの奴、炎熱の魔導使いだから着火係にされてやん――の゛っ!?」

「うるさい」

シグナムの拳骨を頭に受けたヴィータは「くぉぉ・・・」と頭を押さえてしゃがみ込んだ。何と言うか、シグナムとヴィータには「すまん」とりあえず謝ってお
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