暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueZ-A星々煌めく夜天にてお別れをしよう〜Wiedersehen, BELKA〜
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を湛えた。そう言えば、この2人の頭を撫でるなんていつ以来だろう。私の助手として医学を学んでいた頃、教えたことをマスターした時のあの喜びようが気持ち良くてその時に何度か撫でていたが、最近はもう一人前だと思って撫でていなかったな。

「2人はすっかり医者として立派になった。2人の頑張りの賜物だな」

モニカとルファは私の手を取って、

「ううん。オーディン先生とシャマル先生のおかげだよ」

「先生たちの教えが良かったからこそ、私とモニカは医者になれました」

「「せぇ〜の、ありがとうございましたっ!」」

眩しい満面の笑みを向けられ、私は2人にも出逢えたことに「こちらこそありがとう」感謝した。2人との別れ際に今晩の宴会のことを伝えておく。バーベキューの事はやはり知らなかった。説明すると、2人は興奮気味に「楽しみにしてますっ」喜んでくれた。大手を振って去って行くモニカとルファを見送り、私はターニャ邸へと引き返す。さぁ次は、明日の戦闘の準備だ。万全な状態で挑まなければ、ただの負け戦になる。

「あれ? オーディンさん? お帰りなさい」

「ただいま、エリーゼ。少し部屋に籠るから、昼食は呼ばなくていい」

「あ、はい。判りました」

一直線に自室へと向かい、部屋の扉を後ろ手で閉め「我が手に携えしは確かなる幻想」と詠唱。アクセスするのは、複製品が貯蔵されている創生結界・“神々の宝庫ブレイザブリク”。具現するのは空のカートリッジ。“エヴェストルム”を神器化させるための鍵を作る。
“エヴェストルム”の穂に刻んだルーン文字。カートリッジをロードすることで生み出される魔力でルーン効果を発揮させれば、“エヴェストルム”は神器化する。カートリッジを両手で包み込めるだけ包み込んで、魔力をただひたすら充填させていく。

「静かだな・・・」

気が付けば100発以上のカートリッジを完成させていた。だがまだ足りない。この程度、すぐに消費するだろう。“エヴェストルム”のシリンダーは6連装式の2つだ。カートリッジの消費量はとんでもない。だからもっとだ。もっと・・・。と、そこに「オーディンさん、今いいですか?」扉をノックする音と、エリーゼの尋ねる声。

「エリーゼ? ああ、どうぞ」

ほぼ無意識に机の上に置いてあるカートリッジを収めた箱に布を被せて隠した。すぐにハッと気づいたが、別段外す理由もないためにそのままにした。

「お邪魔します。あの、お昼ごはん・・・簡単なものですけど、よろしければ・・・」

エリーゼの手には1枚の皿とマグカップ。皿の上にはサンドイッチが4つ。それを視認した途端に腹が鳴った。私とエリーゼはきょとんとし、そしてすぐに「プッ」吹き出して笑った。空腹で腹を鳴らすなんて呆れる。「いただきます」と、エリーゼが差し出
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