第4巻
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の自室へと飛んだ。
まるで何事もなかったかのように涼しい顔で。
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血の海にと化した戦場から数キロ離れた岩場。その岩場の影に隠れた男が一人。
10代後半で毛先が無惨に跳ねた金髪ロン毛で神父が着るような上限真っ黒な無地の服を着て皮製のブーツを穿き首にはシルバーのクロスのチェーン。
その男は疲れたようにヤンキー座りで煙草を吹かしながら岩場に隠れていた。見た目が不良っぽく神父なのかヤンキーなのか判断がつかない。
「はぁ、やってらんねーぜ。たくよ! 何で糞爺の老害共の為に戦争なんざに出なきゃなんねーんだよ!! しかも初の参戦であんな化物がいやがんだ!?」
一人愚痴るそんな彼の名前は「クロヴィス・ザ・フィール」。こんなんだがキリスト教に属するちゃんとした神父でキリスト教に準じた魔法を扱う魔法使いのなかなかイケメンな男だ。
今回の大戦に参戦したのはキリスト教の上層部の老人たちに「メガロメセンブリアの連中に貸しを作ってこい」と言われたため。
キリスト教とメガロメセンブリアは過去に魔女狩り等で魔法使いを殺し殺された仲。なので、かなり仲が悪い。そこで、これから交渉ごとで優位に立つために、どうしても帝国に勝利したい連合に戦力として若い連中を貸しを作るため数人ほど派遣した。
その若者数人のうち一人が彼だ。
今回の派遣に選ばれただけあって実際に彼は19歳の若さで最強クラスの実力を持つ。しかし彼は若いだけあって戦争とかそんなもんどうでも良かったし老人たちの考えなど知ったこっちゃなかった。家系のせいでキリスト教信者となり神父になったが、暇さえあれば酒、女と遊びまくって青春を間違った方向で謳歌していたというのに今回の派遣。
そのうえ嫌々出た初の戦場であんな化物がいたのだ、たまったもんじゃない。
あの化物を見て直で感じ勘が『アレには敵わない』と警告した、自分も実力にそれなりにある。が、アレはダメだ。次元が違う。殺り会うにしても相応な覚悟が必用だし、確実に命を賭けることになる。それでも良くて相討ちで自分が生き残る道がない。
だから化物―マダラ―が本格的に動き出す前に連合兵士が多く密集している場所に移動し彼らの影に隠れて後ろから逃げたし、数キロ離れた此処まで瞬動を連続で使い走ってきて隠れた。
「戦争なんざ、やりたい奴だけでやりあえってんだ……てか、どうすっかなー。このまま基地に戻っても処罰されんだよなー。マジめんどくせーなチクショウ」
このまま近隣の連合の基地に戻っても敵前逃亡で処罰を受ける。派遣された者のため、ま逃れられるかもしれないが結局は自分が属する組織でしょっぴかれるの
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