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茨の王冠を抱く偽りの王
16.途絶えた道
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腕が!!」

そう、さっきの鎌の餌食になったのは俺の左腕。
今の左腕は肘から下が存在せず、肘からは大量の血が流れ出る。

その状態でシオンのヴォイドを取り出す。
さっきのバイクだ。

「早く乗れ!!逃げるぞ」

「う、うん」

俺たちはそのバイクに乗り、学校から抜け出した。




「王様、ゴメンね」

バイクを戻し、どこかわからない建物に避難する。

「ゴメンね、私のせいで、ゴメンね」

シオンは俺の前で泣き崩れている。

「気にするなよ。シオンの無事なら腕の一本安いもんだ。幸い切られたのは左腕だ。右腕じゃない」

俺の腕を切ったのは多分、集だ。
王の力を持たずにあそこまでの力は出ない。

これで俺と集の道は完全に途絶えた。


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