暁 〜小説投稿サイト〜
IS インフィニット・ストラトス〜転生者の想いは復讐とともに…………〜
number-22 battle for the second time
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


箒、セシリア、鈴、シャルロット、ラウラの五人は福音に向かって飛んでいた。
それぞれがあの二人のどちらかのことを思いながら飛んでいる。


――――一夏。早く帰って来い、お前がいないと私は……


――――麗矢さん。わたくしはまだあなたに気持ちを伝えていません。わたくしより先に行くおつもりですか?


――――一夏、何やってんのよ。さっさと帰ってきなさいよ。


――――一夏、みんなに心配かけちゃだめだよ。


――――麗矢。私に返事を返さないまま行くつもりか? そんなことは許さんぞ!


五人の想いがあの二人に届いているとは限らない。
だから、声に出して言わないのだ。


福音まであと6000メートル。
間もなく、二次移行した福音と接触する。
五人はお互いの顔を見て頷き合う。それぞれがなすべきことは――――


      ◯


麗矢はもがいていた。
深い海の中で。


――――グウッ


福音に落とされたときにISが解除されることなくてよかったとそう思った麗矢。
でなければ今頃水圧で押し潰されて、海の藻屑と化していただろう。
だが、今はそれとは別だ。


水面に向かって水の中を飛んでいるが、その時に押し寄せてくる圧力に負けそうなのだ。
圧力が道をふさぐ。
何度も何度も意識が飛びそうになる。
だけどそれでも上に向かって飛んでいく。


ようやく海の中にも光が入ってくるようになった。
あと50メートルぐらいだろう。
一気にブースターをふかして加速する。


――――ドッパァァァン!!!!


水飛沫が大きくたち、その中心から麗矢が飛び出した。
水飛沫は高く高く舞って、麗矢の黒い機体に当たり、綺麗な漆黒に見えていた。。


戦闘区域まで500メートル。
麗矢は、二次移行した機体で普通に飛んでいく。
気づいたことがあった。
水中では気づかなかった事、普通にして飛んでいるのだが、スピードが速すぎる。
おそらくこの3メートルほどになった翼のせいだろうか。
翼《ドラグノフ=ロード》が小さくなったことが影響しているのかもしれない。


接触まで一分だ。


予想時間より7秒早く着いた。
麗矢がそこで見たものは、水面にあった小さな小島にあの五人がいて、たった一人で福音と戦う一夏の姿だった。


麗矢はそれを見て口を歪めた。
あの一夏が三か月程度で二次移行させていたのだ。
麗矢でさえ四年かかったのに。
そんな嫉妬を覚えながら、けれでも顔に出すことはせずに二次移行してようやく手に入れた遠距離武装を出して、福音に照準を合わせた。


ようやく手に入れた遠距離武装《バルフィニカス》
セシリアの持つライフルより
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ