約束
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?本当に大丈夫だよね?」
「心配するな。大丈夫だから」
そう言って身体を離す。
「一回、家に帰ろうか。そこでまた戻ってくるように約束をしよう」
「……うん」
ユキはそこでユキは少し笑顔を見せた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ゲツガとユキは家に帰ると、すぐに玄関のところですぐに座りこみ、話し始めた。
「ほんと、この家に二週間ぐらい寝るか、朝飯食うかにしか使ってなかったな」
「そうだね。でも、この家、私は好きだったよ。ゲツガ君と過ごせたから……」
そう言って肩に頭を預ける。ゲツガは壁にある数枚の写真を見る。キリトたちの結婚を報告ついでに来ていたメンバーで撮った写真。映っている自分の姿はキリトの肩を組んで笑っていた。
「今度、みんなで一緒にパーティーをしてえな。リズやシリカ、もちろんキリトやアスナ、他にもたくさんのメンバーで」
「そうだね。どうせだったら、そこでみんなに私達結婚しました、って言っちゃおうよ」
「そうだな。だから今回も、生きて帰ろう。この家に」
「うん。そして、この世界でクリアされるまで……」
ユキはゲツガの目を見る。その目は本部を出たときの目、怯え、怖がっていた感情がほとんどなく、生きるという強い意志が宿っていた。
「「必ず、この家に戻ってくる」」
ゲツガとユキは言った。
「だから、お前はこの温かいスペースを保ち続けろよ」
ゲツガは天井を見て言う。
「もう、家にそんなこと言ったって意味ないよ」
ユキはクスクス笑いながら、また肩に頭を乗せる。
「いや、あるかもしれないぞ。昔から言うじゃねえか。大切な物には魂が宿るって」
「……確かに。じゃあ、私も。必ず帰ってくるから、私達を見守っててね」
そう言うとユキはゲツガの袖を握って呟いた。
「必ず無事で帰ってこようね」
「ああ」
ゲツガとユキは約束を交わした。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ゲツガとユキは三十分前、十二時半にコリニアのゲートの前に姿を現した。三十分前でもほとんどの攻略チームと思しきプレイヤー達が集結していた。ゲツガたちが出てきたときには数人のプレイヤーが緊張した表情で目礼を送った。それにどう対処するか困ったゲツガの横のユキは慣れた手つきで返礼する。
「ゲツガ君、こういうの慣れてないの?」
「ああ、俺、ソロだったからこういう返礼とかまったくしてなかったからな」
「そうだったね。でも、これからは覚えておいたほうがいいよ。ゲツガ君はリーダー格になってるんだから」
「……」
とりあえずユキの真似ををして敬礼する。このように注目が集まるのは何度かあったがこのよう
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