第百五話 五色の絆、金色の勇気
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もかよ!」
「このラーディッシュもだ!」
ナタルの叫びが苦いものになっていた。
「動けないのだ!動ければ!」
「ちっ、そっちもかよ」
「動けないのか」
「動ければとうの昔に動いている」
ヘンケンも言うのだった。
「こちらとてな」
「ヘンケン艦長・・・・・・」
「それでかよ・・・・・・」
「私とてだ」
ナタルの声がこれまでになく苦いものになった。
「行きたい。行ければ」
「ナタルさん・・・・・・」
「そうか・・・・・・」
「頼む」
ナタルの今度の言葉は命令ではなかった。
「ここは。君達の場所で戦ってくれ」
「わかった。それじゃあな」
「ゴライオン・・・・・・頼むぞ」
彼等も彼等で目の前の敵と戦うしかなかったのだった。そうして激戦の中で片膝をついたゴライオンは何とか立ち上がった。だがそれでもだった。
天使達の攻撃は激しくなりダメージが蓄積されていく。それによりゴライオンは今にも倒れそうになっていた。
「こいつ等!」
「邪魔なんだよ!」
「うざい」
クロトもオルガもシャニも必死にゴライオンに向かおうとする。だがその数に阻まれていた。
「どけって言ってるだろうが!」
「おい、ゴライオンよ!」
「今行く」
何とか前の天使達を薙ぎ倒して先に向かう。だがそれは果たせない。その間にも天使達のゴライオンへの攻撃は激しさを増し今にも倒れんばかりになっていた。
「くっ、黄金!」
「このままじゃ!」
青銅と黒銅が叫ぶ。
「やばいなんてものじゃないぞ!」
「このままでは!」
「わかってる!」
こう二人に返す黄金だった。しかしだった。
「だが。このままじゃ」
「私に」
ここでファーラが言った。
「私が。せめて」
「姫様は気にすることはないよ」
彼女に声をかけたのは錫石だった。
「僕達でやるから」
「けれど」
「姫さんは気にするな!」
黄金は今度はファーラに対して声をかけてきた。
「俺達の戦いだからな」
「いえ」
しかしここでファーラは言うのだった。
「私が」
声は小さかった。
「私が。銀さんのかわりに」
また言った。
「銀さんのかわりに。ゴライオンの戦士に」
声は少しずつだが強いものになっていた。
「なります!だから!」
「!?」
「何っ!?」
「私もゴライオンの戦士です!」
声がさらに強いものになった。
「だから!ここで!」
「ひ、姫様!」
「まさか!」
「やります!」
今度は叫んでいた。
「私も!今ここで!」
その時だった。ファーラの獅子が光った。そして。
「なっ、光が!」
「姫さんのライオンから光が!」
「まさか!」
その光が消えた時ゴライオンが変わった。ダメージが消えそうして再び立ち上がり。その五体の獅子が今完全に一つになっていたのだっ
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