第百四話 さらば銀
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よいのだ」
また言うのであった。
「では。軍を退かせよ」
「御意」
こうしてシンクラインは兵を退かせた。確かにシドニーは護った。だがロンド=ベルにとってはあまりにも大きな犠牲であった。
「諸君」
グローバルが言う。今ロンド=ベルの全員がシドニー郊外に集まっていた。夕暮れの中で一つの墓標を前にして顔を俯けさせていた。
「それではだ」
「はい」
「敬礼!」
「敬礼!」
言葉が復唱され全員敬礼する。
「最後まで戦った我等の同志の為に!」
「銀・・・・・・」
ゴライオンの四人とファーラは墓標の前にいた。その十字架の前に横一列になっていた。
「じゃあな。俺達はまだ戦う」
「だから。そこで見ていて下さい」
「僕達の戦いを」
「御前の分まで戦うからな」
「何があってもな」
五人で言うのであった。銀は今ここで死んだ。ロンド=ベルは一人の戦士を永遠に失ったのであった。
第百四話完
2009・1・6
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