暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百三話 皇太子シンクライン
[8/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
あ」
黄金が彼等の言葉に答えた。
「何とかな。無事だ」
「銀が。傷を負っているけれどな」
「そうか、無事か」
「皆助かったんだな」
まずはそのことに安心するのだった。
「生きているのならな」
「よかった」
まずはそのことに安堵するのだった。
「けれど銀」
「大丈夫なの?」
そのうえで銀を気遣うのだった。
「本当に。傷は」
「いいのか?」
「ああ、何とかな」
痛みに堪えていたがそれでも答えは返ってきたのだった。
「大丈夫だ、済まない」
「だったらいいけれど」
「無事なら」
「とにかく。ガルラ帝国は退けた」
「後は」
「あの戦艦ね」
シンクラインの乗る戦艦を見据える。しかしここでその戦艦は反転したのだった。
「撤退した!?」
「一隻になったら」
「あれが皇太子シンクライン!?」
ここで彼等はファーラの言葉を思い出すのだった。
「ここで逃げるのが」
「部下にだけ犠牲を強いて」
「はい、そうです」
その問いに答えたのはやはりファーラであった。
「シンクラインとはああいう男なのです」
「部下に犠牲を強いておきながら」
「自分だけは」
「だからです」
また言うファーラであった。
「まさに外道です。彼こそは」
「ああ、どうやらそうみたいだな」
「そうだな」
皆その言葉に対して頷くのだった。
「自分だけ逃げるなんて」
「何て奴だ」
「どうやら。あいつだけは何とかしなくちゃいけねみたいだな」
甲児が険しい顔になっていた。
「この俺の手で。ギッタンギッタンにしてやりてえもんだぜ」
「そうだな」
彼の言葉に鉄也が頷いた。
「俺も甲児君と同じ意見だ」
「鉄也さん」
「俺もああした人間は好きじゃない」
「僕もだ」
そして大介もそれは同じなのだった。
「皇太子シンクライン。何があっても」
「そうですよね。何かこの世界に来てこれだけ怒ったことははじめてだぜ」
「そうなんですか?」
これに異議を呈してきたのはテッサであった。
「甲児さんしょっちゅうなのでは」
「しょっちゅうっておい」
彼は今のテッサの言葉にはすぐに反論した。
「それじゃあ何か俺がいつも怒ってるみてえじゃねえかよ」
「はい」
テッサのその天然が続く。
「違うのですか」
「違うよ。俺だってな」
「ああ、馬鹿だから」
ここで横からアスカが言う。
「こいつ馬鹿だから。気にしないで」
「馬鹿って」
「文字通り馬鹿だから」
いつものアスカの調子であった。
「気にしないでいいから。馬鹿が叫んでるって思えば」
「はあ」
「おい、ちょっと待てよ」
甲児は今度はアスカに対して言った。
「誰が馬鹿だ、誰が」
「あんたに決まってるじゃない」
「手前!毎回毎回同じことばかり言いやがって!」
「本
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ