暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第九十九話 天使達の覚醒
[8/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

ジャンの声はここでも弱々しい。ちらりと不動を見るが彼は腕を組んだまま何も言おうとはしないのであった。完全に沈黙していた。
「それで」
「ああ、じゃあすぐによ」
「本当にいいのね」
司令室の面々が怪訝な顔でピエールに問うた。
「それで。瞬間転送はかなりの負担がかかるけれど」
「やわな身体じゃないさ」10
不敵な笑みでの返答であった。
「生憎な。だからよ」
「待て!」
しかしであった。
「私が行く」
「私!?」
「誰!?」
「私だ」
声の主は何と。アポロであった。
「アポロ!?」
「どうしてここに」
「しかも言葉遣いが」
「セシリア」
周りの問いには答えずに急に聞き慣れない名前を出してきた。
「何だその無様な戦いは」
「セシリア!?」
「それは一体」
「かつての私との共闘を忘れたか」
こうそのセシリアに対して言うのであった。
「無様な戦いを見せるとは」
「言うか、アポロニウスよ」
「なっ!?」
「シルヴィア!?」
その言葉に応えたのはシルヴィアであった。口調は完全に変わっていた。
「どうしてシルヴィアが」
「まさか。その前世を」
「私を愚弄するのか。では来い」
「わかった」
アポロがまた応えた。
「では共に舞を舞おう」
「うむ・・・・・・って」
ここで我に返ったシルヴィアであった。
「私は。一体」
「シルヴィアの前世を蘇らせたというのか」
シリウスはそれを見て冷静に考えていた。
「アポロの今の言葉は」
「それではだ」
アポロは神々しい声であらためて周りに言ってきた。
「私が行こう。いいな」
「いや、待て」
しかしそれはジャンが止めた。
「君が行くだって!?」
「そうだ」
ジャンに対しても有無を言わせぬ口調であった。
「私の戦いの舞を今見せよう」
「待て、話はもう決まったんだ」
戸惑いながらもアポロに言う。
「ピエールでだ。それでどうして」
「構わん!」
ここで今まで沈黙していた不動が告げた。
「それでよい!」
「よいってでは司令」
「その通りだ。少年よ」
「アポロニウスだ」
「ではアポロニウスよ」
すぐにこう彼にも告げる。
「行くがいい。いいな」
「わかった。それではな」
「ですが司令」
ジャンは焦りつつも不動に対して言う。
「彼はまだ操縦が」
「前の戦いでは何ともなかったな」
「ですが。それでも」
「いいのだ」
彼は言うのであった。
「それでな」
「いいと言われても。まだアクエリオンの訓練が」
「訓練!?違うな」
「違う!?」
「選ばれたのだ」
これが不動の言葉であった。
「奴はな」
「選ばれたといいますと」
「馬は己で騎手を選ぶな」
「ええ、まあ」
「それと同じだ」
こうジャンに言うのであ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ