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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第九十七話 酷薄な天使達
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「破壊だな」
「破壊、ですか」
「俺はそう思いました」
テッサに対してもこう答えた。
「何か。この世界をそれにより全て破壊するような」
「言われてみれば」
「確かに」
それを聞いたアレックスとジョシュアが声をあげた。
「そんな感じだな」
「つまり破壊の天使というわけか」
「まだ断定はできませんが」
一応はこう断るサコンだった。
「そうではないでしょうか」
「言われてみれば」
「確かに」
こちらの世界の面々はサコンの言葉に頷きだしていた。
「創造ではないし」
「そういう役目ですね」
「そうですね。その通りです」
テッサもまたサコンのその言葉に頷くのだった。そのうえでまた彼に問うてきた。
「それではサコンさん」
「はい」
「彼等の目的は何だと思われますか?」
「世界を破壊することは先に述べましたね」
「ええ」
「ですが。それだけではないでしょう」
こう述べるサコンであった。
「それで終わりとは思えません」
「あれですね」
テッサは話を聞いていてあることを思い出した。
「あの。インド神話の」
「破壊神シヴァか」
カティも言う。
「だとすると」
「いえ、この場合は黙示録でしょう」
だがサコンはこう述べるのであった。
「天使ですし。それに」
「それに?」
「正式名称は天使ではありませんね」
「はい、堕天翅です」
こう答えるテッサであった。
「それが彼等の名です」
「そうですか。ですが同じ様なものですね」
サコンは話を聞いてこう断定してみせた。
「黙示録の天使達と」
「ではやはり人類を滅亡させ」
「そうです」
またテッサに答えた。
「新たな世界を創るのがその目的でしょう」
「おいおい、冗談じゃねえぜ」
「そうだそうだ」
その話を聞いた闘志也と剣人が言う。
「俺達だって生きなきゃならないんだよ」
「それで滅ぼされてたまるかよ」
「しかしだ」
だがここでジュリイが二人に対して言ってきた。
「それは俺達の都合だ。向こうには向こうの都合がある」
「じゃあ滅ぼされっていいっていうのかよ」
「おい、ジュリイ」
謙作も今のジュリイの言葉には顔を顰めさせていた。
「それだったら俺達の戦ってる意味が」
「無論そんなことは俺も願い下げさ」
それははっきりと言うジュリイだった。
「けれどな」
「ああ」
「けれど?」
「こういうことは知っておいて問題はない」
こういうことであった。
「相手の考えはな」
「相手の考えをか」
「相手を理解するのは戦略の基本だな」
「確かにな」
その言葉に頷いたのは弾児だった。
「そうじゃなきゃまともな戦略は立てにくい」
「そういうことだ。だからなんだよ」
ジュリイはさらに言う。
「相手のそうした考えを理解するのも。
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