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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第九十七話 酷薄な天使達
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今度は厳しい顔の男が答えた。
「はじまりは」
「そういうものか」
「はい。続いてです」
金髪の男がまた述べてきた。
「グラヴィオンですが」
「それもいよいよなのだな」
「準備は整いました」
こう述べるのであった。
「そして時もまた」
「そうか。遂にか」
「はい。時が来たのです」
彼は言った。
「ですから。今こそ」
「わかった」
大統領は彼の言葉に頷いた。
「それでは。君達に全てを任す」
「わかりました」
「それでは」
「まずこれで全ての役者が揃ったのか」
「いえ、まだです」
だが金髪の男はそれは否定した。
「まだもう一人います」
「一人か」
「一人と。一体でしょうか」
「一体だというのか」
「そうです」
金髪の男は答えた。
「彼等もまた出て来るでしょう」
「まさかと思うが」
大統領は彼の言葉からあることを察したのだった。それは。
「パラダイムシティか」
「おそらくは」
男はまた答えた。
「そこにあります」
「しかし。あそこに行くことはできない」
大統領は男の言葉に首を横に振った。
「そもそも。実在するかどうか」
「実在します」
しかし男はまた大統領に述べた。
「それは間違いありません」
「だが何処にあるのだ?パラダイムシティは」
「既にある程度察しはつけています」
「では何処にだ?」
「木星です」
これが男の返答だった。
「木星にあります。それは」
「木星にか」
「謎が解かれる時が来ました」
男はまた言った。
「そして私もまた」
「私も?」
「時が来ています」
何かを確かに感じ取り、そのうえで意を決した言葉であった。
「その時が来たのです」
「君にとってもか」
「そうです。ですから」
男は言葉を続けた。
「私も。行きます」
これがこの場での最後の言葉であった。彼も厳しい男もその場を後にした。最後に残った大統領は一人その場で呟くのだった。
「どちらにしろ。大きく動くのだな」
それだけはわかった。彼はそのことを己だけで確かめていた。彼もまた時が動きだしたのを感じ取っていたのであった。そこにおいて。

第九十七話完

2008・12・8
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