第九十六話 青い血
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第九十六話 青い血
「それじゃあ彼は」
「はい」
遥が一同に答えていた。
「まずはTERRAの保護下に置かれることになりました」
「そうか」
「TERRAにか」
それを聞いたこちらの世界の面々はこれで納得していた。
「まああそこならな」
「問題ないか」
「一色さんは?」
「一色真司令は今は別任務です」
テッサが彼等の問いに答えた。
「ですから。御安心下さい」
「ふう、それならいいや」
「そうそう。あの人が絡むとね」
「急に話がややこしくなるから」
「何かその一色というのはトラブルメーカーみたいだな」
カガリが彼等の話を聞いて呟く。
「どうやら。そうみたいだな」
「そうだね。けれどカガリ」
「何だ?」
ここでユウナに顔を向けるのだった。
「心当たりはないかな。トラブルメーカーに」
「一体何が言いたいんだ」
「全く。この前だって」
ふう、と溜息をつくユウナだった。
「自分に専用機はないのかって駄々こねるし」
「大体アカツキはそもそも私の専用機だったのではないのか?」
「いいじゃないか。フレイ君はドラグーンも使えるし」
「そういう問題じゃなくてだな」
「そもそもストライクルージュがあるじゃないか」
ユウナはそっちを話に出す。
「あれで満足してもらわないとこっちも困るんだけれどね」
「あれはあれだ」
こう反論するカガリであった。
「しかしな。私だってドラグーンは使えるからな。だから」
「けれどないものは仕方ないんだよ」
あくまで引かないユウナだった。
「只でさえオーブだって苦しいんだよ」
「うう・・・・・・」
「BF団は来るしザフトは来るしでね」
「BF団が来たのが一番痛かったか」
「精神的にはね」
実際にはザフトとの戦闘での損害の方が大きいのだがそちらの方が印象に残ってしまっているのだ。それも無理のないことであった。
「何しろ。一人でオーブの一割だったからね」
「一人で一割か」
「白昼の残月。また出て来たら困るね」
「もうあの連中は滅んだんだろ?」
「そうは聞いているよ」
一応はそういうことになっているのである。
「けれどね。それでも」
「連中だからか」
「そういうこと。何時出て来るかわからないから」
「ううむ、困った話だ」
「だからそっちへの備えの予算も必要なんだよ」
「要するに防衛の為だな」
「その通り。それでもストライクルージュの装備もちゃんと用意しておいたからそれで我慢しておいて欲しいな」
「ああ、わかった」
オーブの財務大臣に言われてはカガリも反論しにくかった。
「それではな。それでいい」
「わかってくれて何よりだよ。やっとあれも配備できたし」
「配備!?」
「うん。メカカガリ」
また訳のわか
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