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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第九十六話 青い血
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はわかりますけれど」
「ただの後継者ではありません」
答えるファーラの顔は曇ったものになっていた。
「卑劣で残忍で目的の為には手段を選ばない男です」
「何かよくわからないが最低の奴みてえだな」
豹馬は話を聞いてシンクラインという男をそうだと考えた。
「それでそいつが出て来るってわけかよ」
「最悪の場合は」
ファーラはまた答えた。
「出て来るものと思われます」
「だとしたら厄介ね」
「そうね」
めぐみとちずるは顔を見合わせて言い合う。
「そんな相手が出て来たら何をしてくるか」
「今までそんな相手とも戦ってきたけれど」
「特に。弱い者を嬲ることが好きなのです」
「しかも下衆ってわけかよ」
リュウセイはそれを聞いてさらに顔を顰めさせた。
「そんな奴もどの世界にもいやがるな」
「全くだ。確かにな」
ライもリュウセイと意見を同じにさせていた。
「そうした輩か」
「そうです。とりわけ女性に対して」
「虫唾が走るわね」
今度言ったのはアヤだった。
「そういう相手が出て来るなんて」
「容赦することはないということだな」
レビもまたその目に怒りの炎を宿らせていた。
「そのシンクラインに対しては」
「くれぐれも御気をつけ下さい」
ファーラはまた彼等に話した。
「シンクライン皇太子には」
「ああ、わかった」
「それならな」
彼等はまだ見ぬその相手に警戒の念を持った。その頃敗北したガルラ帝国は敗残の兵を地球圏の外にまとめていた。そこで指揮官達が顔を見合わせていた。
「まずはだ。我等はお咎めなしだという」
「そうか。それは何よりだ」
「全くだ」
彼等はそれを聞いてまずは胸を撫で下ろしていた。
「しかしだ」
「しかし!?」
「どうしたのだ?」
「殿下が来られるそうだ」
「何っ、殿下が!?」
「それはまことか」
「うむ」
今述べた者が暗い顔で同僚達に述べていた。
「嘘ではない。残念ながらな」
「ううむ。それはまずい」
「殿下が来られるとは」
「今我々は瓦解の危機にある」
帝国全体を見ての言葉である。
「それを鑑みて地球を完全に叩き潰す為にらしい」
「そうか。それでか」
「遂に。殿下が」
さらに顔を曇らせる彼等であった。
「ここに来られるのか」
「この戦線に」
「それでだ」
彼等の声に何か剣呑なものが宿った。
「やはり。いつものようにやられるらしい」
「そうなのか」
「やはりな」
それを聞いて声を曇らせる一同であった。
「あまりそういうことはされぬ方がいいのだがな」
「我等とて武人だ」
彼等の中にもそうした心はあるようである。
「戦うならばな」
「だが。殿下は違う」
この言葉が結論になった。
「だからだ」
「仕方ないか。ここは」
「殿下は。我が帝国
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