王女来襲!?
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他の国からしたらメリットにしかならんからな。だから我々はこの程度のことは何も問題にしてないですよ、っていうのを周囲の人や国にアピールせねばいかんのだ。そのためにはこういう通常の業務も必要なんだ。体裁や面子ってのも大事だということだよ」
「はあ……」
な、なんで私の考えてること分かったんだろ。
「子供の考えてることも読めんで何が親か!」
そう言うと父さんは豪快に笑って見せました。けどそれってなんというか……うーん、隠し事できないですね。
「うん? そうだろうそうだろう。父さんはカルラのことなら何でも分かるんだ。もっと尊敬してもいいぞ!」
……心を読んでるんじゃなくて私の表情とかから見てるんですね。落ち込みそうだから何も言いませんけど思いっきり外しましたよ父さん。
私は両手を腰に当てて笑っている父さんを見ながら手に持ったペットボトルに口をつける。
「あら、今は休憩中ですのね?」
「? はい、そうですけど……って!」
後ろから掛けられた声に振り返ると、何故かそこには長い金髪と青い瞳の見知った顔にIS学園の制服を着た……いやもう分かりますよね。セシリア・オルコットその人が立っていました。
「ふふ、お久しぶりですわね。カルラさん」
「………」
「カルラさん?」
「はぅ! すいません!」
あまりの出来事に固まっていましたよ。私は我に変えると慌てて立ち上がってセシリアさんの前に行く。
「お久しぶりです。何故……っていうのは野暮ですよね。いつこちらに?」
「つい先日に。カルラさんのお母様、アイシャ開発局長にご挨拶伺って以来こちらに滞在しておりますの」
つい先日にいなかった……ってことは私がダーウィンに行ってるときですね。
あれ、ってことは……
「セシリア? もうそっちの話はいいのかしら?」
「あ、はい。申し訳ありません」
セシリアさんのさらに後ろから掛けられた声にセシリアさんが勢いよく振り向いて頭を下げました。そのおかげで私からもセシリアさんに声を掛けた人物が見えました。
セシリアさんと同じくらい長い金髪に顔は……サングラスをかけているのでよく分かりませんが、多分すごい美人だと思います。その隣の一歩分後ろには背中の半分辺りまで延びた綺麗なブラウン色の髪を持った長身の女性。
お2人ともスーツ姿ですが、何ていうか隙がありません。どっちも相当の実力者だって言うのは何となく分かります。
「ふーん、貴方がカストさん? セシリアから話は聞いてるわ」
「え、えーっと」
サングラスを掛けた女性が私の方に歩いてくると鼻がぶつかりそうなくらいの距離まで顔を近づけられました。あのー、そのー……
戸惑っている私に気付いた
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