暁 〜小説投稿サイト〜
26歳会社員をSAOにぶち込んで見た。
第十三話 鏡月
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した。
 この時点で、ユナは先ほど引いたスペードの10、そして初めからあるスペードの11、そしてスペードの1。
 残り二向聴でロイフラが完成する。
 しかし、そのためにはダイヤの8とハートの5を捨てなければならない。
 一見、この二枚は全く無害なカードに見えるが、そうでもない。
 スユアの手札だけ、未だに見えていない。
 これだけでも、ユナにとっては十分すぎるほど脅威だった。
 そもそも、この時点でユナには4カードのオープン一発以上でなければ勝つ算段がなかった故に、もう目指すところはストフラかロイフラである。
 次順、レイカ、ここでハートの1を引き、ロイフラオープン立直一発。
 63000点を確定させる。
 これで、残るはユナとスユアだけとなった。
 次で上がった方が勝つ。
 最早、これは確定であり、ナイト以外の全員はわかっていた。
 スユアはカードを引き、なんと、ここでスペードの9を捨てる。
 ユナにとってこれは戦慄する出来事だった。
 ここで鳴ければ上がる確率は格段に上がる。
 しかし、鳴いた時点で門前ではなくなり、オープンリーチが出来ない。
 最大4万点。
 相手がロイフラで63000点以上で上がった時点で、こちらには4万点で上がるなどという選択肢はない。
 差異の4万を埋めるためには、合計で103000点以上。
 つまり、55000点以上を要求されている。
 これは、ロイフラでオープン一発。
 もしくは……海底を使ったストフラオープン以上。
 海底さえ使えば加算役が2つになり、オープンで20000点、海底で10000点、そしてストフラで25000点。
 これでジャスト55000点である。
 しかし、今、9で鳴けばもう勝ちはない。
 同時に、ユナに逃げ道はなくなる。
 だからこそ、ユナは鳴かなかった。
 目指すは、ロイフラオープンのみ。
 難易度が格段に高いそれに、挑戦するユナのその思いが実ったのか。
 引いたカードは、スペードの12!
 これでテンパイ状態である。
 オープンが可能となり、スペードの13待ち状態となる。
 だが、ここでユナはすぐにオープンはするべきでないことを知っていた。
 麻雀と同じで、リーチ後は手役を変えることが出来ない。
 故に、もしスユアがオープンをかました場合。
 ダメだとわかっていても、差し込んでしまう可能性が大いにあるからだ。
 そして、スユアもそれを理解していた。
 スユア、手札に既にダイヤの10、11、12,13を揃えており、残るはダイヤの1のみ。
 しかし、スユアは別にそれでなくてもいい。
 ダイヤの9でも、ストフラとなり、点数的な勝ちは確定する。
 さらに、スユアは別にオープンという危険を冒さなくても、勝てるのだ。
 だが、だがっ
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