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ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
After days
summer
水城家潜入
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と思うぞ。蓮兄」


螢がじと目で睨むと、その男性は芝居掛かった仕草でペシッ、と額を叩いて名乗った。


「どもー。水城蓮、19歳。螢の兄貴でーす。よろ♪」


――ゴシャァ!!


螢の手持ち鞄が蓮の側頭部にめり込み、地面に倒される。


「見た通り、ただの馬鹿だ。ほっといていいから上がってくれ」


俺達は過激なスキンシップに唖然として、ただコクコクと頷くだけだった。








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Side明日奈



夕日の射し込む廊下を歩き、家の南側に位置する通路の一番奥の部屋にやって来た。


「着替えてくる。ここで待っててくれ」


案内された部屋は六畳程の細長い部屋だった。家具は奥に置かれた机と椅子。その脇にある本棚だけだった。
壁際に積まれた来客用であろう座布団を並べて取り合えずそこに座る。

和人とレオンは本棚を興味深げに眺めていた。


「ち、何かこ難しい本ばっかだな。エロ本の一冊でもないのか」

「何探してんだよ!?……それはともかく、これは凄いな……」


和人はえらく興味を持った様子で感心したように本棚を眺めていた。


「どんなのがあるの?」


そう言えば螢が本を読んでいるのを見たことがない。純粋にどんな本があるのか興味があった。


1段目…何枚かの写真、ナーヴギア、SAOのROMカード


「……ふふ」


それを見て明日奈は小さく笑みを漏らす。


2段目…MMO情報誌各種
3段目…日本の民俗学、世界各国の神話、旧約、新約聖書(ラテン語)
4段目…医学書系
5段目…フルダイブ技術系各種


「あれ……?」


一番下は1冊の分厚いファイルが置いてあった。


自然と手が伸び、そのファイルに触れ―――


「それは別に面白くないぞ」


全員がビクッ、として戸の方向を見る。

ラフな部屋着に着替え、お盆にお茶を乗せた螢が立っていた。


「そのファイルは『ソードスキル全集』ってとこだ。原案から修正したやつは殆ど無いし、今さら見てもつまらないと思うがな」

「そ、そうなんだ」


螢が部屋に入ってくると、後ろから初老の男性が入ってきて手早く折り畳み式の机を組み立てて、一礼し、去っていった。


「それで?他に知りたいことは何かあるか?」


どうやら螢はもう私達が何をしに来たのかを薄々感ずいているようだ。


「じゃ、あたしから聞くわ」


里香が腕を組んで不機嫌そうに声を発する。


「おい……?何か機嫌悪く
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