暁 〜小説投稿サイト〜
100年後の管理局
第二話 桜色、太陽
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
む。
桜色の光が晴れた後には、白を基調とした服に身を包む少年の姿があった。
両手には青の手甲。青と黒のインナーを着こみ、その上には下まである白のロングジャケット。下は白を基調としながらも、青のワンポイントが入ったロングパンツ。
戦闘服を身にまとった少年の姿がそこにあった。
「ふふふ………。」
顔を下に向けうつむいた少年から、突如として嗤いが漏れる。
その嗤い方には、先ほどあった知性がどこかに消えてしまったかと思えるほどのものだった。
「ふふふふ………。」
こうしている間にも、男は遠くへ逃げていく。
少年はそれを忘れているわけではないが、けれども心の底から浮かんでくる嗤いは止められなかった。
「あははは………。」
嗤う。嗤えてしまう。どうしても。
この姿になると、心の底から嗤いがこみあげてしまう。
「あーはっはっは!」
少年はようやく顔を上げる。
こみあげてくる嗤いを隠しもせずに。
嗤いゆえに歪んだ唇を隠しもせずに。
「あはは!!いっくぞぉ!」
こみあげてくる衝動をわずかも抑えることなく、吐き出す。
心から浮かぶ、そのままに。

そして『最終兵器』が動き出す。

「アクセルシューター!!GO!」
『Accel shooter』
瞬間、少年の周囲には複数の桜色の球体が出現する。
その数、およそ50。
それだけの球体が少年の合図で一斉に眼下の森へと突っ込んで行く。
しかも着弾していったそばから、爆撃音のような轟音が鳴り響く。
粉塵は舞い上がり、木々は倒れていく。
森林破壊なんて言葉が生ぬるく感じるような、さながら戦争としか感じられないような尋常じゃない破壊が繰り広げられていく。
50もの球体が着弾した後、森はすでにあらゆるところで木々がなぎ倒され、下の地面が露出し、ひどいところではクレーターが見えていた。
時間にしてわずか5秒。
一瞬にして森林は原形をとどめていないと言えてしまうほどに蹂躙し尽くされていた。
まさしくして『最終兵器』。その異名にふさわしい惨状であった。
しかし、『最終兵器』の本領はまだまだこんなものでもなかった。
「ククク………。本当にすごいなぁ。あれだけの攻撃を防ぎきるなんて。本当にすごい………。すごいから………、全力でやらなきゃ!!」
魔法で確認した結果、男が未だ倒れていないことに驚く。
そして、その言葉と同時、また50もの球体が出現させる。
それらは先ほどと同じように眼下の森に向かい、同じような結果を生み出していく。
するとちょうど20の球体が森に着弾したころ、少年の眼前に映像が映し出される。
『ちょっと!何やってんだよ!』
映像に出てきたのは、栗毛の少年より少し年上だろうと思われる少年であった。
少年は茶みがかった金髪で整った顔立ちをしており、非常に女性に
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ