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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第103話:私たち、結婚します!(1)
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つ、小さく頷いた。
再び立ち上がった俺は、ヴィヴィオの手を引き玄関先へと歩く。
呼び鈴を鳴らすと、玄関ドアがすぐに中から開かれる。

「お帰り、ゲオルグ」

中から姿を現したのは母さんだった。

「うん、ただいま」

俺はなのはの方に目を向ける。
なのはは俺に向かって小さく頷くと、母さんに向かって会釈をする。

「こちらが、高町なのはさん。えっと・・・」

何と紹介したものか迷い、言い淀んでしまう。

「そういうのは中でやればいいでしょ。寒いんだし、早く入りなさい。
 って、あら?」

母さんの目が下の方に向く。
ヴィヴィオは俺から手を離し、なのはの後ろに隠れてしまう。

「ずいぶんかわいらしい子ねぇ。お名前は?」

「ほら、ちゃんと自己紹介しないとね」

「・・・ヴィヴィオです」

ヴィヴィオは小さくそう言うと、なのはの足にしがみつく。

「ヴィヴィオちゃんね。ほら、外は寒いしお入りなさい。なのはさんも」

「はい、ありがとうございます」

俺はヴィヴィオとなのはに続いて家の中に入る。
家の中では玄関で父さんと車いすに乗った姉ちゃんが待ち構えていた。
なのはとヴィヴィオは父さんの案内でリビングへと向かう。
俺も続こうとすると、姉ちゃんにコートの袖をつかまれた。

「ちょっと!あんた、どこであんなかわいい子捕まえてきたの?
 それに・・・ヴィヴィオだっけ?何なの、あの子」

「その辺は父さんや母さんもいるところで話すよ」

俺は姉ちゃんに向かってそう言うと、リビングへと入る。
リビングの中は普段以上にきれいに片づけられ、サイドボードには
花まで飾られていた。
俺はソファに腰をおろしているなのはとヴィヴィオの隣に座った。
向かい側には父さんが座り、ソファの脇には姉ちゃんがいる。
母さんはキッチンでお茶を淹れているらしく、かちゃかちゃという音が
かすかに聞こえてくる。
ちらっと横を見ると、なのはが膝の上に置いた手を閉じたり開いたりしている。
さすがに無言の時間は居心地が悪いのだろうが、母さんが居ないのでは
話を始めるわけにもいかず、俺も黙って母さんが来るのを待つ。
しばらくして、トレーにお茶の入ったカップを乗せて、母さんがやってきた。
テーブルの上にカップを並べると、母さんは父さんの隣に座る。

「どうぞ」

「あ、はい。頂きます」

なのははそう言って、カップに手を伸ばす。

「あ、おいしい」

お茶をひと口飲んだなのはは、小さく声を上げた。

「ありがとうね、なのはさん」

「いえ・・・」

俺もお茶に口をつけ、気持ちを落ち着けるとリビングの中を見回す。

「じゃあ、改めて紹介するな。こちらは高町なのはさん。

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