A's編
第三十話 裏 前 (クロノ、なのは)
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練へと駆り立てていた。
今日は翔太と一緒の魔法の訓練ではない。そのことにやや気落ちを感じながらなのはは一人で孤独な魔法の訓練を続けていた。。最近は翔太と訓練する回数が減ってしまった。運動会で活躍したかららしい。なのはとしてはかっこいい翔太を見られたことは素直にうれしかったが、こうなるのであれば見られなくてもよかったかもしれない、と考えるようになっていた。
しかし、そのことに翔太に対して何も言うことはできない。なのはは翔太がそう決めたのであれば、それに従うだけである。ストレスは溜まってしまうが、その分は魔法の訓練にぶつけている。もっとも、相手がいないため完全に解消できるとは到底言い難いが
それになのはには今は、自分の髪を結っているリボンがある。翔太からプレゼントされたリボンが。これをなのはは毎日、小さくツインテールにした髪に結っている。このリボンをつけているだけでなのはには翔太が近くにいるように感じられて、リボンに触れるだけで少しだけ幸せな気持ちになれるのだ。
そして、今日もいつも通りの訓練―――あくまでなのはにとっていつも通りであり、クロノに詳細を知られれば頭を抱えていただろう―――を終えて帰路に着こうとしたとき、『彼女』は突然現れた。
『Danger! Master! Intruder coming!!』
突然のレイジングハートからの警告。しかも、内容は侵入者が現れたという物騒なものだ。しかし、その警告になのはは首を傾げる。そもそも、なのはが張った結界は魔力を持たないものを遮断する結界である。入ってこられるとしたら、それは魔力を持つ者に限られるはずである。そして、この町でその資格を持つのは自分と翔太の二人だけのはずである。四月のときにユーノの声に反応したのがなのはと翔太だけだったということを考えてもその通りであるはずである。そして、レイジングハートは翔太を侵入者とは呼ばない。翔太は、仮にもユーザ権限を持つのだから。
侵入者からの挨拶は、高速で飛来する鉄球だった。
あまりに物騒な挨拶。なのはは不意打ちに近いものを感じながらも、高速で飛来してきた鉄球を手をかざしてプロテクションを展開することで受け止める。高速で飛来してきて、それなりの魔力をつぎ込まれた誘導弾だったが、なのはからしてみれば、ビー玉が飛んできた程度にしか感じられない。余裕をもって、その場から後退することなく鉄球を受け止めるなのは。これが侵入者だろうか? と思っていたのだが、本命は鉄球の逆方向からやってきた。
気配を感じて、振り返ってみれば視界の端に映ったは、なのはとあまり年齢の変わらないであろう少女だ。彼女は、ゴスロリと呼ばれる赤を基調とした洋服に包まれ、その姿にはあまりに不釣り合いなハンマーを構えていた。
誰? となの
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